2010年12月31日金曜日

ボタニック・ガーデンへ行く:オーストラリア産マツタケ?

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● 盟主:ブラックスワン:こくちょう


 今日は大晦日。
 久しぶりの快晴。
 雲はあるが青空が広がっている。
 これで年初めの生活防御は考えなくていい。
 せっかくの晴れ間、何処へいこうかと思案する。
 ボタニックガーデンがいい。
 海岸は人出があるだろうから。
 そういえば今夜はニューイヤー花火である。
 このまま夜まで晴れてくれれば、きっと素晴らしい花火大会で海岸は人の波で大変だろう。

 海はやめて手近な庭園散歩にする。
 車で十分少々。
 ゴールドコーストのボタニック・ガーデンというのはあまり馴染みがないでしょう。
 つい最近やっと完成したもの。
 場所は、ロイヤルパインのゴルフ場の隣。
 地図では右下の黒く囲んだところ。
 左側の道路を挟んだ緑色はゴルフ場。
 ローヤルパインというのは松下興産が開発して、プリンスホテルのあるリゾート。



 googleマップなら「Rosser park, Goldcoast, Australia」で表示できます。 





 下は案内所においてあったパンフレットである。



 航空写真と付き合わせると概要がわかります。



 下が入り口。




● Gold Coast Regional Botanic Gardens: Rosser Park

 今日の人出はせいぜい数十人ほど。
 バーベキューパーテイの連中もいた。


 このガーデンは大きく3つに別けられる。
 まず右側の青いひょうたんのようなのが池。
 この周りに散策路や橋がある。
 中央の緑の帯が湿地帯。
 そして左側の小さな犬の絵が描かれているところが、そにまま犬の散歩エリア。



 単純にいうと庭園の1/3は犬のために作られているといってもいい。
 「Gold Coast Dogs Botanic gardens」の名称でも大きな間違いにはならない。



● 池の部分を橋の上から見回してみる

 池のエリアで勢力を誇るのがネッタイバン(Dusky Moorhen)。
 なかなか見かけない鳥だが(通常、セイケイ:Purple Swamphen と間違えられている)、ここでは足元までよってくる。


● ネッタイバンの親鳥とヒヨコ

 苔むしたカメと見知らぬカルガモが。
 このカメ、おおきいですね。



 これカルガモであることは確かだが、こんな配色のカルガモはこれまでみたことがない。
 ここにはときどきオーストラリア鳥図鑑に載っていない野鳥がいる。
 たとえば、この鳥。



 形はネッタイバンとそっくり同じだが、ネッタイバンはくちばしから鼻筋は赤である。
 が、この鳥はその部分が黒である。
 そういう鳥がいるのかと思って調べているが図鑑には出ていないのである。
 「鷭」の種類であることは間違いないので、すぐに分かってしかるべきなのだが。

 鵜がいました。
 鵜をとるのはちょっとやっかい。
 潜るところは撮れるが、何処へ出てくるか分からないからだ。
 下はシロハラコビトウ:Pied Cormorant。
 これはなんとか撮れる。



 が、まるでだめだったのはクロウ(黒鵜):Little Black Cormorant。
 潜水時間が実に長い。
 よって、とんでもなく遙か向こうに浮かび上がってくる。
 望遠でも効かないほど。


 湿地帯の盟主はこの鳥、ブラックスワン:Blackswan。
 この名前、最近では映画でおなじみ。
 よって、ブラックスワンで検索しても、まるで出てこない。
 ちょっと、寂しいことになってしまった鳥でもある。
 和名では「黒鳥:コクチョウ」
 ツガイでいるが、白いヒヨコがいたはずである。
 が、今日はみあたらない。



 右足がおかしい。
 ということは、「犬にやられた」
 なにしろ、この横がドッグエリアである。
 別に仕切りの柵があるわけでもない。
 よちよち歩きのヒナなどひとたまりもない。
 オヤドリが食われたヒナを助けようとして、脚をガブリとやられたといったところか。
 「かわいそうなブラックスワン
 なにしろ犬害が日増しに増加している。
 その犬のために、広大なエリアを提供しているのだから、人間のエゴイズムとは測りしれない。
 ただ、カワイイカワイイ!、だけ。
 つい3日ほど前の記事をあげておきます。


25today.com - 2010年12月28日
http://www.25today.com/news/2010/12/post_5154.php
ペット動物が野生動物襲撃

動物福祉団体が統計発表
 12月27日、動物福祉団体が、国内で野生動物を襲っているのは犬や猫などのペット動物で、飼い主の責任は重大と発表した。
 発表したのは、Wildlife Information, Rescue and Education Service (WIRES、野生動物情報救助教育サービス)で、
 「過去5年間に、犬や猫がオーストラリアの野生動物を襲った例は17,000件が記録されているが、これは現実のほんの一部に過ぎない。
 記録されているのは、負傷したり、親を失ったために動物福祉団体に収容された野生動物の数であり、死亡したり、報告されなかった件数は何十万件にも上るはず」
としている。

 WIRESのリアン・テイラー統括本部長は、「事件のほとんどは飼われている犬や猫が襲ったものと見られる。
 野生化したペット動物なら捕らえた獲物を食べるのが普通だ。
 しかし、最大の責任は、ペットを監督しない飼い主にある。
 犬や猫が他の動物を襲うのは自然界の摂理だから、犬や猫を責めるのは当たらない。
 人間が犬や猫の行動に責任を持たなければならない」と語っている。
 WIRESは、NSW州のSydney Metropolitan Wildlife Service (SMWS、シドニー首都圏ワイルドライフ・サービス)、QLD州のWildcare Australia (WA、ワイルドケア・オーストラリア)、VIC州のWildlife Victoria (WV、ワイルドライフ・ビクトリア)と協力して統計を編纂した。
 VIC州では、5年間に記録されている野生動物被害のうち1,631件が飼い猫、1,163件が飼い犬による被害だった。
 また、70頭近いコアラが犬に襲われており、カンガルーの被害は60件、ブルータング・リザードの被害も143件あった。
 また、1,100頭を越えるポッサムが猫や犬に襲われている。その中には、eastern pygmy possum(フクロヤマネ)、Mitchell's hopping mouse(ミッチェル・ホップマウス)、mountain brushtail possum(コミミフクロギツネ)など希有種も含まれていた。(AAP)


 もう一つ、珍しい鳥に会いました。
 ナンヨウクイナ(Buff-banded Rail)。
 なにしろ僅かな気配でも逃げる。
 よほどの注意を払っていないと、まず、この街で視認することはできない、といっていい鳥のひとつである。



 近寄って撮るなんてことはまず不可能。
 遠くから、「もしかしてクイナかもしれない」と思ったら、そぐに立ち止まっていくら離れていてもいいから、シャッターを切り続けることだ。
 そして、パソコンで拡大してみることだ。
 下が原画。
 白いクイのあいだにクイナがいるのです。
 最大望遠でほぼ当てずっぽうで撮っています。
 

 
 拡大してみてください。
 わずかに確認できる程度である。
 この街でそこに住む日本人がナンヨウクイナを見た、というのはよほどの幸運の持ち主といっていい。


 さて、最後は。
 韓国ではこの雨でまつたけの収穫が50倍にもなったとありました。
 そうです、マツタケがあったのです。
 ゴールドコーストの雨も多く、ついにマツタケはが生えてきました。
 「本当に?」
 と、言われると返事に困るのですが。
 下の写真が「オーストラリア産マツタケ」です。
 「まるで違う」
と、いうことなかれ。
 ちゃんとまちがいなく松林に生えていたのです。


● 横の木は松で、地面は松葉のジュウタンです



 遊歩道の脇に松林がありました。
 下は松葉が堆積していて草は生えていません。
 ちょっと入り込んでみたら、そこにめずらしいキノコが生えていました。
 時といい、場所といい、ピッタリです。
 よってこれを、
 「オーストラリア・マツタケ
と命名しよう、ということにしたのです。
 わたしが勝手に。

 今年のシメは「マツタケ」でした。
 いい年でした。

 ボタニックガーデンはドッグエリアをのぞけば1時間あれば十分鑑賞できます。





 [かもめーる]




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2010年12月28日火曜日

「ツチヤ」の話

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● 文芸春秋9月号


 文芸春秋の「同級生交歓」にツチヤが載っていた。
 どうしてかというと、週刊文春に「ツチヤの口車」というエッセイを連載している関係である。
 いまもこの連載続いているかどうかは知らない。
 ここでは本屋さんで立ち読みなんてことはなかなかできないから。
 日本食品店にもいくつかの週刊誌がおいてある。
 週刊現代、週刊ポスト、週刊新潮など。
 週刊文春っておいてあったかどうか、定かでない。
 でもどの本もビニボンになっている。
 といってもエロ本のことではない。
 ビニール袋に詰められ封がしてあって、その内容を伺うことはできないようになっているのである。
 内容は表紙に印刷されたタイトルだけしかわからない。
 もし、表紙に印刷されないようなセコイ内容なら、永久にわからない。
 ちなみに、週刊新潮での「ツチヤの腹のうち」という連載であったら、この同級生交歓には載らなかったのではないだろうか。

 あだ名は「笑う哲学者」とか「ジーパン教授」とかいろいろあるらしい。
 確かにこの写真でもジーンズをはいている。
 後ろの書棚からすると研究室のようにも見える。
 以前の話だが、小学校の先生がいつもジャージ姿で授業をするため、父母から不謹慎だというクレームがつき、スーツ姿にさせられたことがあった。
 これマスコミにも大きく取り上げられていたのでご存知の人もいるかと思う。
 ツチヤは良妻賢母の教育を施すべく設立されている国が作った女子大学で教えていた。
 「いた」、というのは今年定年退官(退職ではなく退官である)して、老齢年金生活者になったはずだから。
 でもそれまではこの先生、どうもジーパン姿で良妻賢母のタマゴに哲学を教えていたらしい。
 だいたい哲学者なんていうのは、能書きだけの常識はずれの嫌われ者というのが一般的で、周囲の人もそれを「まあ、いてもいいや」といやいやながらも認めているアンタッチャブルな存在である。
 どうもそれをよいことにツチヤはジーンズで講義していたらしい。
 今、公立の小学校の先生はちゃんとしたソシアルな服装をしている。
 ちびまる子ちゃんの先生をみればそれは明瞭だ。
 なのにツチヤは。

 もし生まれたところが近所なら、私とツチヤは小学校で席を同じくしていたかもしれない。
 でもそれはなかった。
 似ているところがあるとすれば、同じ年に老齢年金受給資格を得たことだけなのだが。
 私はちゃんと社会常識を守って、家にいるときはジーンズだが外に出るときはズボンをはき替えている。
 だが、どうもツチヤはそれをしていないらしい。
 ということは、ツチヤは社会に甘えかかっているということである。
 社会にはつねに暗黙のルールというものがある。
 それが哲学論の基底をなす。
 こういう社会の甘えん坊が果たして哲学を論じていいものであろうか。
 それも女子大で。
 良妻賢母のヒヨコに。
 まあ、それも終わったが。


 なぜ、ツチヤの話をするかというと、日本から「妻と罰」という本が送られてきたからである。
 週刊文春に連載されているエッセイをまとめたものである。
 これまで3冊の本を日本からもらっている。
 エッセイの掲載順に並べてみよう。

 『ツチヤの口車』   2003/01/30号~2004/03/11号


 『妻と罰』       2005/05/12号~2006/06/22号


 『ツチヤの貧格』   2006/06/29号~2007/08/09号



 これですぐわかるように、非常におかしなことがある。
 前後の2冊には「ツチヤ」が入っている。
 ところが、「妻と罰」にはなぜかそれが抜けている。
 あの顕示欲の塊のようなツチヤがである。
 「妻と罰」はもちろんドフトエフスキーの「罪と罰」のモジリである。
 なぜ「ツチヤ」が入っていないのか。
 もし強引に入れるとこうなる。
 『ツチヤの妻と罰』
 これだとツチヤの奥さんに焦点が絞られていく。
 相当に危険、入れない方がいい。
 一服盛られる可能性が非常に高くなる。
 
 日本人に「罪と罰」以上に読まれた本がある。
 ベネデイクトの「罪と恥」。
 これにツチヤを入れてみる。
 『ツチヤの罪と恥』
 これはツチヤにぴったりフィットする。
 「罪と恥」は西欧人と日本人の文化の違いを論じたもので、罪と恥が民族的対局概念として捉えられている。
 が、「ツチヤの罪と恥」とすると、水と油の罪と恥が合体してツチヤという個人に襲いかかっていくのである。
 罪であり、恥なのである。
 存在自体が罪であり、そのことが恥なのである。
 的確であり過ぎ、これではツチヤがあまりにかわいそうである。
 なら、といってこれを『ツチヤの妻と恥』」にしたらドエライことになる。

 ツチヤとしては、本の題に「ツチヤ」を入れたかったにちがいない。
 が、「罪と罰」でも「罪と恥」でも無理なのである。
 そこで、涙を飲んでツチヤを引っ込め、恥は敬遠して「妻と罰」で突き放した、そんな印象を受けるのである。
 もちろん本当にそうかどうかは知らない。
 なぜ「ツチヤ」という言葉が行方不明になってしまったのか、それを私なりに推理しただけである。
 この文の責任は私にはない。
 「ツチヤ」を入れなかった、ツチヤに責任がある。
 まるで、昨今の中国の論法に似ている。

 でもそういうツチヤの生態を懺悔している一文が「妻と罰」にある。
 タイトルは「死んでも惜しくない人」である。
 まさに、題は人を表すものである。
 ちょっと、抜粋でコピーしてみよう

 世の中にはさまざまな差別がある。
 人種差別、男女差別、能力やルックスや年齢や体重による差別など。
 わたしも年齢や職業を理由に責められてきた。
 「男だったら注射くらいで泣くな」
 「いい年をして、食べ物をボロボロこぼすな」
 「女子大で教えているのだから、おごれ」
 「教師なんだから、駄々をこねないで学校に行きなさい」
 「先生なんだから、チョコマカしないでください」
と言われてきた。

 還暦になって気づいたことだが、60歳以下の人が死ぬと、「まだ若いのにかわいそうだ」「これからというときに惜しい」と言われる。
 それなら、老人が死ぬのはかわいそうでないのか、老人が死んでも惜しくはないのか。
 とくに「なぜ順番通り死んでいかないのか」という嘆き方を聞くと、「なぜお前が身代わりに死なないのか」と非難されているような気になる。
 これでは船が沈没しても、若者をさしおいて生き残ることもできない。
 口では、老人を大切にしようと言われ、電車でも席を譲られることになっているし、長生きしてねと言われているが、心の中では、いつ死んでもいいと思われているのではないか。
 以前、おばあさんが身体を思うように動かせなくなったのを苦にして車の前に飛び込もうとして果たせなかったとき(身体が思うように動かず、飛び込めなかったのだ)、ある老人は、
 「彼女がひかれていたら、ひいた運転手は気の毒だ。若者をひくのと同じ罪に問われるのだから」
と語っていた。
 老人自身、若者の生命の方が貴重だと考えているのだ。

 老人が死んでも惜しくないと考えられるのはなぜか。
 理由はいくつか考えられる。

①.「これから仕事をするときに死ぬのは惜しい」
 しかし、仕事をしない人間は死んでもいいのか。
 一日中日向ぼっこしているネコは生きるに値しないのか。
 わたしは今後、仕事らしい仕事はできないだろうが、若い頃はもっと仕事をしていなかった。
 だが、仕事だけが人生ではない。
 年をとっても、サボルことにかけては、まだ若いものに負けない自信がある。
 わたしは大器晩成型の人間だ。
 なぜそう言えるかというと、この年になっても大成していないからだ。
 本来の力が花開くまでに、あと50年はかかる。

②.「老人は十分生きたではないか。したいことをする時間はあったはずだ。あとは余った時間だ」
 だが、人生には「十分」も、「余った時間」もない。
 人間はただ生きているのだ。
 宇宙の営みに「十分」も「余り」もないのと同じだ。
 それに、わたしはしたいことがまだできていない。
 平和な一週間を過ごしたこともないのだ。

③.「もうすぐ切れる定期よりは、買ったばかりの定期を落としたほうがくやしい」
 たしかに、残り少ないものを失っても悔しさはそれほどでもないが、一概にそうだとも言えない。
 最後の一口に残しておいたトロの刺身を人にとられたときは、くやしいではないか。
 映画でも始まってすぐに打ち切られるよりも、もう少しで終りというところで打ち切られる方がつらいのだ。

 でも、くやしいのはどんな理屈で考えてみても、老人の生命は若者の生命よりも劣るものと思えることだ。



 ツチヤというのはひじょうに芸人のようである。
 ジャズが好きで、チョコレートを食べながらピアノをひき、ラーメンをすすりながら五線譜にオタマジャクシを書き込むらしい。
 そんなこんなで苦労して作曲したものが演奏されるという。

 ジャズがなくなったら、人生は退屈なものになり、無駄な出費は減り、研究時間は増え、苦しみは大幅に減るにちがいない。
 学生時代からジャズの演奏活動を続け、今でもライブ活動を続けている。
 ライブは自作の曲が中心だ。
 「他人の曲が難しくて演奏できないから自分でつくるんだろう」
と言われるかもしれないが、そんな卑しい目的でつくるのではない。
 わたしは自分の曲だってロクに演奏できないのだ。
 わたしの曲は高度なセンスと技術を必要とする曲ばかりである。
 一流のプロでさえ、
 「お前の曲は簡単には演奏できない。もっと----<略>----」
と言うほどだ。
 天は二物を与えずというか、二兎を追うものは一兎をも得ずというか、せっかく曲を作っても、それを活かす演奏技術がわたしには不足している。
 ピアノの構造に問題があるのか、バンドのメンバーに問題があるのか、地球温暖化で音響効果の空気が汚れているせいなのか、不明である。
 
 ジャズは即興演奏だ。
 演奏中、頭を極限まで使う。
 頭に浮かぶフレーズのうち、明らかに弾けないものを瞬時に切り捨て、選択肢を十分の一に絞ると、残りは、
①.もしかしたら弾けるかもしれないフレーズ
②.簡単に弾けるフレーズ
の2種類になる。
 あいにく弾きたいと思うのはたいてい①なのだ。
 果敢に①を選ぶと、十中八九、失敗する。
 まれに弾けることもあるが、「弾けた!」と思うと次の②の簡単なフレーズを弾き損なってしまう。

 わたしの演奏を聴いてロクな曲ではないと思う人ははやまらないでいただきたい。
 演奏が悪いのか曲が悪いのかの判断ができないはずだ。
 もしかしたら、わたしの曲は名曲かもしれないのだ。
 それを知る絶好の機会が訪れた。
 これ以上は望めないという一流プロミュージシャンがわたしの曲を演奏してくれることになったのだ。
 ぜひこれを聴いてからわたしの曲を評価してほしい。
 きっと心ゆさぶられるはずだ。
 万一、感銘をうけなかったら、きっとそれは地球温暖化のせいだと思っていただきたい。
 メンバーは---<略>----という我が国を代表するミュージシャンばかりだ。
 夢のようだ。
 いずれもアマチアから神のように尊敬されている人たちばかりだ。
 この人たちの実力がどれほどすごいか、外見を見ただけでは分からない。
 むしろ外見はみないほうがよい。
 写真で判断せず、演奏を聴いてもらいたい。
 このライブは「ツチケンナイト」という名で開かれる。


 ならばと思って「ツチケンナイト」なるものを検索してみた。
 上記のエッセイはページからいうと2006年の初めのころのようである。
 なかなかちょっと見つけるのが難しい。
 今年3月のライブがありました。

Ginza Music Concierge:Column 2010/03/29
http://www.yamaha.co.jp/yamahaginza/concierge/008/index.html
エリック&ツチケン色に溺れた夜
  ─土屋賢二トーク&ジャズライブ「ツチケンナイト Vol.1」─

哲学者/ジャズピアニスト 土屋賢二、トランペット奏者 エリック・ミヤシロ


● すべてツチケン作曲のバラエティに富んだ刺激的なステージ


● 終始、観客の笑いに包まれるツチケン愛にあふれた空間


● 「経験を積むごとに、音楽性は強くなる」


 では、ツチヤの作曲したその曲とはいかなるものか。
 動画を検索してみた。
 出てきたのがこの画面。


●  「ツチケンナイトに一致する情報は見つかりませんでした。」

 これはどういうことだろう。
 「ツチケンナイト」をざっと検索したところで古いのは2004年というのがある。
 いまから6年も昔のことである。
 ところがこれまでに、1本の動画も載せられていない。
 不思議なことだ。
 理由はいくつか考えられる。

①.あまりの感動でカメラのスイッチを押しそこなった。
②.どう考えても動画になじまない曲ばかりだった。
③.誰もカメラをもってこなかった。

 はたしてどれが正解だろう。


 最後に、ツチヤのもうひとつの特技を。
 ツチヤにはこういうあだ名もある。
 「お茶の水大学のさくらももこ」
 「妻と罰」にはさくらももことの対談が載っている。
 「心強い味方」というタイトルである。

 わたしの理解者がついに現れた。
 さくらももこさんである。
 これほど強い味方がいるだろうか。
 ちびまる子ちゃんがついてくれているようなものだ。
 さくらさんとある店で食事をしたときのことだ。
 さくらさんはわたしの話を聞くと、
 「先生は干物ではない-----と思います。先生をもっと評価すべきです」
と言って憤慨した。
 憤慨しすぎて笑ったほどだ。
 念のため「おかしいですか」とたずねると、「はい」とこたえたから、可笑しがるほど憤慨しすぎたのは間違いない。

 さくらさんがわたしのどこを評価しているのか、疑問に思う向きも多いだろう。
 おそらくルックスか気品あたりかなと思っていると、文章だという。
 なんとさくらさんは、
 「わたしが読んだ文章で感心したのは夏目漱石とツチヤ先生ぐらいだ」
とまで言い切ったのである。
 「だからとにかくみんなが先生を尊敬しないのは間違っている。
 千円札に先生を印刷すべきだ」
と結論づけた。
 完璧な論理だ。

 一応念を押した。
 「尊敬しない世間が間違っているか、さくらさんが間違っているか、どちらかですよね」
と言うと、さくらさんは同意し、世間と食い違ったときはいつも自分の方が間違っていたことを、もっと完璧な論理で説明した。
 このように、人の評価に自信がもてないさくらさんでさえ、わたしを評価しているのだ。
 最後にさくらさんは、
 「先生は大事にされるべきだ」
と繰り返し、
 「村のお地蔵様みたいに」 
と付け加えた。


 ツチヤの特技とはさくらももこをツチヤの信奉者にした、ということではない。
 その画才である。
 実に見事なタッチである。
 いい加減な線画の象徴的モデルのような絵である。
 さくらももこのマンガは、この絵に限りなく似ている。
 さくらももこの絵は、ツチヤの絵を面で展開したもののようにわたしには感じられる。



 この「見つけたら駆除してください」とはどういう意味だろう。
 本のタイトルが「妻と罰」だから、右の人はツチヤの奥さんだろうか?
 スカート(ワンピース)のようにみえるのだが。
 などと不届きなことを考えてはならない、
 これは正真正銘、ツチヤの描く自画像である。
 その証拠に若き日のツチヤを見てみよう。 


 左がツチヤで、右は****さんである。
 ちなみにツチヤはこのときちゃんとズボンをはいている。
 が、モンタージュに信を置くなら駆除していいのは「ツチヤ」ということになる。
 ただ駆除すると、「自殺幇助罪」に問われるので、注意を要するが。

 現在のツチヤ(といっても2005年頃だが)と、結婚10年目のツチヤとの差はなにか。
 そう、髪の毛の薄さにある。
 結婚10年目ころはフサフサとした黒髪だった。
 還暦になると、塗りつぶす必要がなくなり、グルグルとウズを14回描けば十分になる。
 だがである。
 稿頭の写真ではツチヤの頭は黒々とフサフサしている。
 カツラだろうか。
 そうでなかったら、シルバー・バンジー・ジャンパーと同じく、異星人の生まれ変わりだろうか。
 ありうる。
 ツチヤなら何でもありだ。
 そうだとしたら、日本が危ぶない!
 「見つけたら、駆除」したほうがいい。




 [かもめーる]




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2010年12月26日日曜日

いつも雨、そして雨、やはり雨 :えらいことになってしまった...

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●  きょうもー、雨だあつった


 夏場に入って雨ばっか。
 「今日も雨、明日も雨、いつも雨、そして雨」
 たまに青空が広がって、これはと思って出かけると、一天にわかにかき曇り、ぽつりぽつり、となる。
 空気が湿気を含んで蒸し暑い。
 一昨日はイブ、昨日はクリスマス、今日はボクシングデイ、明日は土曜日のクリスマスの振替休日。
 すべて、雨(の見込み)。



 ときどき夜が寒くなる。
 もちろんにヒーターをつけるほどではないが、冬物のパジャマを引っ張り出して着ている。
 いつも夏風邪。
 生活に支障はないが、頭がすこしばかり重たくなる。
 振るとごろんごろんと痛みを感じる。
 パナドールを寝る前に一錠飲んでいる。
 冷夏、そのもの。
 少し前は温暖化現象の現れだといって干魃を心配した。
 今は寒冷化現象だといい、夏場洪水の危機にさらされている。
 夏場といえばブッシュファイアー。
 数年前は山火事でえらい被害が出た。
 今年は、ブッシュファイアーの「ブ」の字も聞かない。

 写真はパソコンの横の窓から庭、緑地、道路を撮ったもの。
 緑地には雨水が溜まっている。
 もう一週間以上もこんな感じ。
 普段ならいい散歩道なのだが、今はとても歩けない。
 我が家は木造のタウンハウスが集まっている団地。
 4連棟の棟割長屋の真ん中の一角。
 左の庭も真ん中に当たる家の庭。
 ここの庭には、もうすぐ1週間にならんとするほどに洗濯物が出しっ放し。
 天気がよくなり、乾いたら取り込もうということだろう。
 でも、びっしょり濡れた洗濯物が乾くほどの晴天はいましばらく期待できない。

 いつも思うのだが、雨の中、洗濯物を出しっ放しにして気持ち悪くないのだろうか。
 「雨だ!」となればすぐに取り込むのが我が家。
 隣の奥さん、平然と出しっ放し。
 この怠惰には付き合いきれない。
 雨の中を傘をささずに泰然と歩く習慣の中で育った人は雨に対する感覚がちがうのであろうか。
 雨というのは空気中のほこりを多分に吸い込んでいる。
 よって雨に当たるということは洗濯物が汚れるということである。
 気持ち悪くないのであろうか。
 おそらく、雨水はキレイな水という教育を受けているのだろう。
 でも雨に当たった車の屋根を指でさすってみれば、うっすらと指先が黒ずむことはわかるだろう。
 衛生感覚の問題だろうか。

 はっきり言って、雨に当たった肌着はワレは、

<< イヤジャ! >>
 
 ちょうど今、アンビランス(救急車)が通ったのでパチリと。





☆].BAGGUSE 2010/01号から


 これ、12月13日現在の記事。
 これ以降の雨がすごい。
 すでに2週間近くたっている。
 オーストラリア各地で被害続出。



[◇ 27日]
 やはり雨。




 緑地の水たまりは完全に小川と化した

 今日のニュースから。

25today.com - 2010年12月27日
http://www.25today.com/news/2010/12/nsw_491.php
NSW各地で依然洪水の脅威

晴れれば干ばつ、降れば土砂降り
 長年干ばつに悩まされてきたNSW州農業地帯各地で2010年にはたっぷりと雨が降ったが、今度は降りすぎに悩まされている。
 12月26日から27日にかけても州内各地で雨が続いており、一部の町では避難準備の勧告も出ている。
 中でも中西部と北東部地域で25日から大雨が続いており、オレンジの西、カノウィンドラとユゴウラに洪水警報が出ている。
 ユゴウラでは26日午後2時には雨もおさまったが、州緊急救援局(SES)は、 27日午前2時にはマンダジェリー・クリークが最高水位に達し、堤防が決壊する可能性もあるとして、避難警報を出している。
 また、カノウィンドラでは、 26日午後5時にはベルブラ川の水位が5.5mに達しており、そのまま高水位を保つかさらに上昇する可能性もあると警報を出している。
 道路や橋も通行止めになっており、低地では洪水も予想されている。
 SESは、カノウィンドラは町の中心部が浸水するため、家具や商品をできるだけ高くに移すよう勧告を出した。
 ユゴウラでも町の周辺の道路、橋が通行止めになることが予想され、低地部ではいつでも直ちに避難できるよう準備を勧告されている。
 気象庁では、ユゴウラの西に激しい雷を伴う暴風雨の警報を出しており、ウェスト・ワイアロング、グリフィス、ティルパなどの地域では雹、豪雨、突発的な洪水の警報が出ている。
 州SESでは、州北東部でも豪雨と洪水に備え、住民救援態勢を固めている。
 特に、ツイード、リッチモンド、ウィルソンなどの河川の谷間にあたる地域で洪水警報を出している。
 今年、NSW州の一部では何十年ぶりという規模の洪水に見舞われ、まだ復旧作業が続いており、クリスマスを過ぎても豪雨に悩まされている。
 また、州内では49地域に自然災害被災地宣言が出ている。(AAP)







[◇ 28日]
 この異常気象、韓国でも発生しているようです。

朝鮮日報  2010/12/28 11:17:10
http://www.chosunonline.com/news/20101228000038
今年記録的な異常気象に見舞われた韓半島

 韓半島(朝鮮半島)は今年、異常気象に見舞われ、過去の記録を次々と更新した。1月に中部地方に降った「雪爆弾」を皮切りに、暖かくなければならない春が「涼しい春」となり、記録的な猛暑に続き、過去最高濃度の黄砂、30年ぶりの大寒波に悩まされた。

 気象庁・グリーン成長委員会が26日に発表した「2010年異常気象特別報告書」によると、今年の異常気象の始まりは1月4日、ソウルで観測史上最も多い雪(25.8センチ)を記録した中部地方の豪雪だった。

 続けて春(3-5月)は、「平年に比べ9.9日上回る降水日数(34.7日)」「最も短かった日照時間(平年比77%)」「最も低かった平均気温(9.9度)」など記録更新が相次ぎ、農作物に被害をもたらした。

 夏の全国平均気温は平年に比べ1.5度高い21.1度を記録、1973年以来最も暑い夏だった。
 熱帯夜の発生日数は平年の2.5倍に当たる 12.4日で、観測史上最も多かった。
 ソウルなど首都圏を襲った台風7号(アジア名:コンパス)など、8月上旬から9月上旬にかけて三つの台風が韓半島を襲った。

 秋には、「水爆弾」と黄砂に悩まされた。秋夕(チュソク=中秋節)連休初日の9月21日、ソウル都心をマヒさせた豪雨(259.5ミリ)は、降水量の観測が始まった1908年以来、2番目に相当する豪雨だった。
 11月11日にソウルを急襲した黄砂は濃度が1立方メートル当たり1191マイクログラムと、過去の秋の黄砂としては最も高濃度な黄砂だった。

 冬に入り、類例のない寒波が襲い、クリスマスイブの24日にはソウルの朝の最低気温がマイナス15.1度まで下がった。
 これは、1980年12月29日のマイナス16.2度に次ぐ寒さだった。

 気象庁は、
 「地球温暖化に加え、エルニーニョ・ラニーニャ現象が重なったためで、2010年は『気候総合セット』といわれるほど、異常気象が相次いだ。
 新年も異常気象現象が続く可能性が高い」
と説明した。

 しかし、平年に比べ降水量が多かったため、ダムの貯水率は例年より10-20%水位が高まり、来春の干ばつに備えることができる。
 また、春の山火事件数と被害面積も大幅に減った。
 8-10月の降水量が多くなければよく育たないマツタケも、その発生量が昨年の50-60倍に達した。


 すごいですね。
 あの「マツタケ」が平年の50倍も生えているという。
 きっと、今季は一生に一度あるかないかのマツタケが食べごろの年かも。
 老齢世代はこう思うかもしれない、
 「今生の名残りに腹一杯マツタケを食べて死にたい」って。
 でもちょっと。
 韓国産のマツタケってあまり匂いがないんです。
 昔、小さいころごく当たり前に食べられたころには、いい匂いがしたんです。
 その匂い、今では「永谷園のお吸い物」で嗅ぐだけになってしまいましたが。
 あれ、何か香料で作っているのでしょうね。



[◇ 29日]
 えらいことになってしまった。

国際ニュース : AFPBB News 2010年12月29日 20:08 
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2781002/6616144?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

豪クイーンズランド州で記録的大洪水、年末に向け被害拡大の恐れ

【12月29日 AFP】
 オーストラリア北東部クイーンズランド(Queensland)州で、前週末に通過したサイクロンによる洪水で1000人が避難し、38地区が自然災害地域に指定される事態となっている。
 同州の広範囲で街が孤立し、軍が空から数百人を救出した。

 ジュリア・ギラード(Julia Gillard)首相は29日、
 「前代未聞の洪水」
によって、地域によっては数十年ぶりの大洪水となっっており、観測史上最も高い水位を記録した地域もあると述べ、事態がさらに悪化する恐れもあると警告した。
 首相は国民に義援金の寄付を呼び掛けるとともに、政府も100万豪ドル(約8300万円)を拠出すると約束した。

 ブリスベーン(Brisbane)の北にある沿岸の街バンダバーグ(Bundaberg)やエメラルド(Emerald)では数百人が自宅から避難している。
 水浸しになったテオドール(Theodore)では軍が戦闘ヘリコプター、ブラックホーク(Black Hawk)で住民全員を救出し、今は無人状態になっている。
 水処理施設が損壊したドルビー(Dalby)では今後2日以内に飲料水が底をつく見込みで、地元自治体は給水車による飲料水の提供を検討している。

 ヘリコプターで上空を視察したボーガン・ジョンソン(Vaughan Johnson)州議員は、
 「一帯はまるで内海のようになっており、畑や農地が水没している。被害額は数十億ドル(数千億円)に上るだろう」
と語った。

 大みそかから元旦にかけての今週末に洪水がピークを迎えると予測される地域もあり、交通網の寸断や住民の強制避難が拡大する恐れもある。
(c)AFP/Amy Coopes


  以降、ニュースをリアルタイムに載せていきます。


25today.com - 2010年12月29日
http://www.25today.com/news/2010/12/nsw_493.php

NSW州でさらに自然災害被災地指定

 12月29日にはNSW州内の雨は小康状態になっているが、前日28日には州最北部で新たに自然災害被災地宣言が出た。
 スティーブ・ワン緊急救援局担当大臣のこの宣言に伴い、被災地指定を受けた州北部内陸のニューイングランド地域、カイオグル・シャイアでは、災害復興に州政府の援助を受けることができる。
 同州では、11月に中西部で洪水が発生したのを皮切りに豪雨と洪水の被害が続出、遂に43番目の被災地指定になった。

 州北部海岸地域では依然として農村 部100箇所が洪水で交通が途絶しており、洪水はおさまってきているものの、同地域では依然としてかなりの数の河川に洪水警報が発令されたままになってい る。
 12月27日夜にカイオグルで避難した住民175人も、リッチモンド川の水位が下がったため、28日には避難勧告が解除された。
 しかし、カイオグル西のアーベンビルとボナルボでは、800人の住民が依然として孤立しており、早くとも29日までは孤立状態が続く見込み。
 州緊急救援局(SES)では、カイオグルのウィルソンズ川下流コラキで29日午前6時頃には最高水位に達し、軽度の洪水が起きるものと予想している。
 地元では、キャラバン・パークでバンの撤去が行われた。一方、中西部のユゴウラでは、マンダジェリー・クリークの水位が洪水水位以下になったため、28日午前10時には住民の帰宅が許された。

 また、NSW州からQLD州に北上するドライバーには、洪水のため、ニューエル・ハイウェイもニュー・イングランド・ハイウェイもブリスベンやゴールド・コーストの手前で通行止めになっており、唯一開いているのはパシフィック・ハイウェイだけになっているとの警報が出ている。(AAP)


 まったく見通したたず。

 個々に生活の自衛手段を考えておかなくては!
 これではまるで2000年ミレニアムのときの「2000年問題」対策と同じだ。
 あのときは3日分の対策でよかったが、今度はどうだろう。



[◇ 31日]

国際ニュース : AFPBB News 2010年12月31日 21:43 
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2781048/6620905

発信地:バンダバーグ/オーストラリア

 記録的な大洪水となっているオーストラリア北東部クイーンズランド(Queensland)州を31日、ジュリア・ギラード(Julia Gillard)首相が視察し、被害の大きいバンダバーグ(Bundaberg)の避難所などを訪れた。

 前週通過したサイクロン「ターシャ(Tasha)」は、フランスとドイツを合わせた面積にほぼ等しい範囲の各地に被害をもたらし、街全体が水没する自治体も相次いだほか、各地で交通が遮断されている。







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     2011年1月
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[◇ 1月01日]

25today.com - 2011年1月01日
http://www.25today.com/news/2011/01/qld_293.php
QLD、各地で水害広がる

住民財産、農業、鉱山まで被害甚大

 12月31日には、ブリスベン西の内陸、コンダマインがすでに住民の強制避難が終わり、炭田地域のスラットの町も避難準備を始めていることが報道された。
 スラット周辺の洪水は来週にピークを迎えるが最高水位がどこまで行くかは分からない。
 一方、内陸部のエメラルドでは、12月30日に水位が16mに達したが31日になっても上昇を続け、町の80%がすでに浸水している。海岸地域のロック ハンプトンは来週には洪水になると予想されているが、すでに周辺道路が遮断されている。水害対策本部を統括している州警察では、洪水で孤立している地区へ の食糧・医療品投下計画を優先しており、豪軍のブラック・ホーク・ヘリコプターが、ブラックウォーター、スプリングシュア、ロールストンなどの孤立してい る地区に食糧を落としている。
 一方、砂糖の産地バンダバーグでは、31日には水が引き始めているが、周辺地区の被害把握を急いでいる。地元商工会議所は、「復興までに何か月かかかる が、被害総額を把握するのにもまだ当分かかる」としている。ジュリア・ギラード連邦首相は、31日にバンダバーグを視察した。また、アンナ・ブライ州首相 は、「軍がエメラルド住民を避難させており、町の外に避難キャンプを設立している。避難住民は今後まだ増える見込み」と語っている。ブライ州首相とギラー ド連邦首相がエメラルドを視察する予定だったが、救難活動を優先し、計画は中止された。エメラルド上流のフェアバーン・ダムは、最大貯水水位を5.6m超 える水量を抱え、余水路を滝のように噴き出している。ブライ州首相とギラード連邦首相は、被災地救済にできる限りの努力を約束している。(AAP)




国際ニュース :AFPBB News 2011年01月02日 19:58 
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2781093/6624663?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

豪クイーンズランド州、大洪水で初の死者

【1月2日 AFP】
 記録的な大洪水となっているオーストラリア北東部クイーンズランド(Queensland)州で2日、行方不明になっていた女性(41)の遺体が見つかった。今回の洪水で犠牲者が確認されたのは初めて。

 同州北部カーペンタリア湾(Gulf of Carpentaria)沿いの道路を車で走行中に氾濫した川の水に押し流され、行方不明になっていた女性を、救急隊と警察がヘリコプターとボートを出して徹夜で捜索していたが、 2日午前10時20分(日本時間同日午前9時20分)ごろ、道路から約2キロ離れた地点で遺体を発見した。
 警察は同乗していた3人の子どもと大人1人を救出したが、最後に残った女性1人が流されていた。
 
 また主な被災地であるグラッドストン(Gladstone)の近くで1日午後、釣り船が浸水し、乗っていた男性1人が行方不明になったほか、街全体が水に漬かったロックハンプトン(Rockhampton)でも男性1人が流されたとの目撃情報がある。

■鉄鉱石の輸出にも影響

 2日夜もクイーンズランド州一帯で暴風雨やひょうなどの悪天候が予想されている。鉄砲水が発生する恐れもあり、気象局は住民に避難を呼び掛けている。

 これまでにフランスとドイツを合わせた面積にほぼ等しい範囲の各地で、合わせて約20万人が被害を受け、街全体が冠水したり、他地域との交通が寸断されたりした例も相次いでいる。
 農作物や鉱業への経済的打撃も計り知れない。

 31日に被災地を視察したジュリア・ギラード(Julia Gillard)首相は、農家や中小企業、観光業のほか、特に鉱業が受けた被害は深刻だと述べた。
 警察では非常事態は今後さらに1か月程度続く恐れがあるとみている。

 同州南東部バンダバーグ(Bundaberg)では水が引き始め、約300世帯と事業所120か所の清掃が始まる見込みだが、テオドール(Theodore)や内陸部のコンダマイン(Condamine)などではいまだに全町避難が続き、街に住民の姿は見られない。

 またオーストラリア西岸沖の海上原油掘削施設も悪天候のため操業が停止されたほか、複数の鉄鉱石積み出し港も閉鎖に追い込まれている。




25today.com - 2011年1月02日
http://www.25today.com/news/2011/01/post_5163.php

ロックハンプトンは避難体制で待機

QLD他地区は復旧作業開始も
 1月1日夜、QLD州の海岸町ロックハンプトンは、市内を流れるフィツロイ川の水位が徐々に上がってきており、夜陰の中で一部住民が避難を始め、一部ではボートやバスでの避難民輸送が続けられた。
 気象庁では、フィツロイ川は1月3日に最高水位9.4mに達すると予想しているが、ブラッド・カーター市長は、
 「2日に最高水位になるかも知れない。最高水位で市内の40%が浸水する。現在は土嚢積みの人手が1人でも多く欲しいところだ」
と語っている。
 カーター市長は1日には空港を閉鎖しており、空港施設は1.5mの土嚢を1kmにわたって積み上げて保護している。
 同市では、濁流で水泳していた人が姿を消したという通報があり、救助隊が2時間にわたり捜索したが、見つからず、捜索を打ち切った。
 また、若者が2人、首まで洪水に浸かって酒を飲みながら冗談を言い合っていたとして、「このような馬鹿げた行為を見過ごすことはできない」と憤激している。

 1月2日には、サンコープ、AAMI、APIAなどの保険会社が、「被災者はできるだけ早く被災補償請求を出し、査定人が速やかに査定作業に入れるよう協力してもらいたい」と発表、「同時に、住人の安全と衛生が最優先であり、損害を受けた家具、電化製品などはガレージに保存し、捨てなければならない物についてはリストや証拠写真を残し査定人の作業を助けてもらいたい」と述べている。
 ブリスベンから500km内陸の町セント・ジョージは、2010年3月にもバロンニ川の水位が13.39mに達し、水害に見舞われたが、今週にもこの水位に近づくと予想されている。
 セント・ジョージの隣の町、ディランバンディは今後1か月以上も孤絶すると予想されている。

 一方、40年ぶりの大水害に見舞われたバンダバーグでは、浸水した家屋もすべて水が引き、すでに復旧作業に入っている。
 トニー・リカルディ市長代理は、「イースト・バンダバーグがもっとも被害甚大で完全に水没した家屋もあり、住民はすでに自宅に戻って清掃作業を始めているが、水没しただけに安全確認特に電気は送電を始める前に家屋内の配線をすべてチェックする必要がある」と語っている。
 ロックハンプトン内陸のエメラルドも水が引き始めているが、増水したノゴア川のために市は未だに分断されたままになっている。
 ここでも、住民は荒れ果てた自宅に沈痛な思いをしているが、送電を始める前に有資格電気工事士が電気配線や電気製品のチェックを済まさなければならないと語っている。
 州中央部シオドアの町では、1月2日午後にドーソン川の水が最高水位に達した。
 バナナ・シャイアのジョン・フーパー郡長は、
 「水位はそれ以来徐々に下がってきている。避難していた住民を自宅に帰しているが、それと同時に様々なサービスを適切に用意していく作業が残っている。アーゴン・エナジー社とも送電開始までの手順を話し合った」
と語っている。
 しかし、郡長は、
 「水に浸かった道路や下水施設の復旧が大きな課題だ。また、各所の高台で孤立している家畜への飼料投下も連邦、州政府の資金で実施してもらえることを期待している。牧場は相当数の家畜を失った」
と語っているが、地域外特にタウンズビルからも緊急救援サービス隊でかけつけた人々への感謝の言葉を語っている。(AAP)



25today.com - 2011年1月05日
http://www.25today.com/news/2011/01/qld_295.php

QLD、今週は日曜日まで雨
水害被災地域に追い打ちをかける予報

 QLD州の水害は、ロックハンプトンが水没しており、各地で露天掘り炭鉱が水没して操業不能に陥ったり、農作物の立ち枯れ、水没でそのまま腐るなど甚大な被害が出ている。
 そのため、地下資源の価格高騰の予想から鉱業株が買われたり、国内でも果物を中心として農作物の急激な値上がりが予想されている。

 QLD州中央部の水害被災地域では、気象庁が「今週後半にはまた雨が降り始め、9日頃にようやく晴れ間が見え始める」と予報している。
 また、6日からところにより雷を伴う風雨が強まり、9日には散発的なにわか雨があるだけで、お天気は回復に向かうと発表している。

 ブリスベンの西の肥沃な農業地帯、ダーリング・ダウンズもすっかり水に浸かったが、雨はそれほど強くならず、7日には天気も回復に向かうと発表されている。(AAP)




25today - 2011年1月06日
http://www.25today.com/news/2011/01/1103.php

110年で3番目の雨降り年
14年続いた干ばつ記録に終止符

 気象庁がまとめたデータによると、2010年は1900年以来3番目に降水量の大きい年だった。
 大陸は過去14年間にわたり、干ばつに悩まされてきたが、太平洋赤道付近がエル・ニーニョからラ・ニーニャに急激に変動したことが原因とされている。
(訳注:ラ・ニーニャでは、太平洋東部の海水温度が下がり、インドネシア周辺で上がる。豪の天気予報番組では「Southern Oscillation、南方振動」と呼ばれている)

 また、2010年下半期は豪国家史上もっとも降水量の大きい半年となった。
 ただし、WA州南西部は記録的な干ばつだったし、TAS州は平均的なお湿りだった。
 気象庁データでは、2010年の平均降水量は690mmで、長期平均の465mmをはるかに上回っている。
 また、月別に見ると、長期平均降水量を下回ったのは6月だけだった。

 2010年はエル・ニーニョで始まり、大陸東部では干ばつに似た気象だったが、秋に入って突然ラ・ニーニャに変わった。
 1月から5月にかけては、WA西部とTASを除いて平均を上回る降水量になった。
 7月には本格的にラ・ニーニャが居座り、平均をはるかに上回る降水量になった。
 気象庁の報告によると、
 「QLD、NSW、NT、SA各州で異常降水量となったが、これはラ・ニーニャの典型的な現象。
 QLD、NSW、NT、SA各州では110年で3番目の降水年だったが、VIC州では5番目の降水だった。」

 マレー・ダーリング水系では、気象庁記録史上最高の降水年となり、水系全体の貯水量がこれまでの26%という数字から一挙に80%に回復、1996年以来続いていた「干ばつ記録」に終止符を打った。
 ただし、気象庁では、
 「2001年から2010年まで、21世紀最初の10年は年平均気温を摂氏0.52度上回り気象庁記録史上もっとも暖かい10年になった。2010年の相対的低温と高降水量で、気候温暖化が終わったわけではない」
と、そそっかしい「気候変動懐疑派」に釘を刺している。(AAP)




5today.com - 2011年1月07日
http://www.25today.com/news/2011/01/wa_91.php

WA,州全体ではほぼ平年並み降水量
 1月6日付でWA州気象庁が発表した2010年の気象統計によると、同州南西部は記録的な高気温で、1900年に現代的な気象記録が始まって以来2番目の高気温日や例年平均以下の降水量を記録した。
 特に南西部南端は気象庁歴でもっとも降水量が少なく、4月から10月までの南部の雨季、冬季、春季などが史上もっとも降水量の少ない年となった。
 また、南西部の各所、西部西端、南部平野や中部の穀物地帯は降水量が例年平均の半分以下で気象庁史上もっとも乾燥した年になった。
 また、平均最高気温、最低気温が例年を上回る異常高気温の夏だった。
 さらに、12月は史上3番目の暑さ、1月は史上2番目、2月は3番目の暑さだった。

 熱暑と干害の年だったにもかかわらず、州各地で豪雨の被害も起きた。
 3月21日、22日に南西部やパース首都圏を襲った猛烈な雹嵐と局地的洪水は10億ドルを超える損害をもたらした。
 嵐は、パース首都圏では2009年11 月20日以来続いていた干害を終わらせ、久しぶりの大降水量となった。
 最新の気象災害には2010年12月のガスコイン地域の水害があり、同地域は復旧不能と言われるほどの損害を受けた。
 各地で日、月の降水量記録が書き替えられ、カーナボンでは、1883年の気象記録開始以来で月の降水量最高記録を達成している。
 気象庁によれば、年降水量は、キンバリー地域、内陸北部・東部、南東部の東ユークラ、では「平均以上」から「平均をかなり上回」り、過去121年で最大の降水量となった。(AAP)




25today.com - 2011年1月09日
http://www.25today.com/news/2011/01/nsw_504.php

NSW州北部海岸地域増水

9日から11日かけて大雨の予報
 1月8日、NSW州北東部海岸地域では住民が家畜や設備を高台に移す作業を急いでいる。
 気象予報では、1月9日に豪雨が予想されており、11日までの期間、ツイード、ブランズウィック、リッチモンド/ウィルソンズ、クラレンス、ベリンジャーなどの河川谷に洪水警報が出されている。雨は9日夜にもっとも激しくなり、雨量は100mmから200mm、中程度から大規模な洪水も予想されている。

 そのため、州緊急救助局(SES)では、8日に、農家や牧場に対して家畜や設備を高台に移すよう呼びかけた。
 SESが特に懸念しているのは、週末の休みにキャンプに出かける人達で、スポークスマンは、「日曜日は伝統的に気分転換の日で、テントを張ったり、キャラバンを水辺に駐車することが多いが、キャンプするなら、川などの低地ではなく、高台を選ぶこと。
 万一に備えて脱出路を確保し、水に閉じ込められることがないよう予めルートを検討しておくこと。
 また、この地域の国立公園に入る予定を立てているハイカーや行楽客は計画を見直して欲しい。
 この地域は携帯電話の電波が届かない地区も多いため、事故があっても救助を求めることができない」と警告している。(AAP)





 [かもめーる]


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2010年12月24日金曜日

消費電力:百万分の1 ?

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 ニュースを見ていたら、上の記事があった。
 本当だろうか?
 もしこれが本当なら、とんでもなくすごいことだ。
 ほかの通信メデイアを見てみたが、載っていない。
 共同通信だけである。
 これだけの大ニュースが他の新聞に載っていないということはどういうことか。
 みにくいのでコピーしてみる。


2010/12/24 00:02 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010122301000429.html
電算・記憶のトランジスタ開発 消費電力100万分の1

 従来の100万分の1の消費電力で演算と記憶の両方ができる新しいトランジスタを開発したと、物質・材料研究機構(つくば市)チームが24日付の専門誌に発表した。
 パソコンの起動時間をゼロに近づけたり小型で高性能化につながるとしている。

 演算するトランジスタはパソコンや携帯電話には欠かせない部品。
 記憶媒体(メモリー)とともに小型化、高性能化が進められてきたが、二つが別々だとデータが膨大な場合は読み込むのに時間がかかる。

 また従来は電子を半導体の中で移動させることでメモリーから情報を読み込んでいたが、電子の漏れが多いため電力が余分に必要だった。


 トランジスタで可能なら集積回路(IC)でも可能になる。
 記憶によれば、機器の実効効率はだいたい10%台が普通。
 たとえば、内燃機関(エンジン)などでは消費したエネルギーの十数%台しか使われていない。
 残りの8割以上は通常、熱になって逃げる。
 エンジンが熱くならずに回転できれば、ハイブリッドどころの騒ぎではなくなる。
 パソコンでもほぼ同じだろう。
 パソコンの中にはファンが回っており、常時部品の加熱を抑えている。
 ファンが故障すると、コンピュータはオーバーヒートして機器が焼けつく。
 スーパーコンピュータも同じ。
 スパコンは膨大な発熱をする。
 ために巨大なエアコン装置を完備にしておかねばならない。
 このエアコンが止まったら、スパコンはストップコンピュータになる。
 この消費電力がスパコンのネックである。
 コンピュータとは電子の熱との闘いといっていい。
 もし情報機器の消費電力が100万分の1になったら?
 エネルギー使用料がとてつもなく微小になり、限りなくゼロに近づくということになる。
 そして、さらなる高速駆動が可能になる。
 スパコンはウルトラコンピュータ(ウルコン)に変貌する。
 エレクトロニクスの概念を根本から変えることにもなるはずだが。
 国のエネルギー戦略の一部分をひっくり返すほどのものである。
 さほどの大ニュースが、他のウエブサイトに載っていないうことはどういうことなのであろうか?
 
 





 [かもめーる]



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2010年12月18日土曜日

「石油」つくる藻類:約2万ヘクタールで日本の石油輸入量に匹敵

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● 写真:藻類「オーランチオキトリウム」の沖縄株
 =筑波大提供藻類「オーランチオキトリウム」の沖縄株


 インターネットのニュースを見ていたら素晴らしい記事があった。

asahi.com 2010年12月15日7時0分
http://www.asahi.com/science/update/1214/TKY201012140212.html
生産能力10倍 「石油」つくる藻類、日本で有望株発見


 藻類に「石油」を作らせる研究で、筑波大のチームが従来より10倍以上も油の生産能力が高いタイプを沖縄の海で発見した。
 チームは工業利用に向けて特許を申請している。
 将来は燃料油としての利用が期待され、資源小国の日本にとって朗報となりそうだ。
 茨城県で開かれた国際会議で14日に発表した。

 筑波大の渡邉信教授、彼谷邦光特任教授らの研究チーム。
 海水や泥の中などにすむ「オーランチオキトリウム」という単細胞の藻類に注目し、東京湾やベトナムの海などで計150株を採った。
 これらの性質を調べたところ、沖縄の海で採れた株が極めて高い油の生産能力を持つことが分かった。

 球形で直径は5~15マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。
 水中の有機物をもとに、化石燃料の重油に相当する炭化水素を作り、細胞内にため込む性質がある。
 同じ温度条件で培養すると、これまで有望だとされていた藻類のボトリオコッカスに比べて、10~12倍の量の炭化水素を作ることが分かった。

 研究チームの試算では、深さ1メートルのプールで培養すれば面積1ヘクタールあたり年間約1万トン作り出せる。
 「国内の耕作放棄地などを利用して生産施設を約2万ヘクタールにすれば、日本の石油輸入量に匹敵する生産量になる」
としている。

 炭化水素をつくる藻類は複数の種類が知られているが生産効率の低さが課題だった。

 渡邉教授は、
 「大規模なプラントで大量培養すれば、自動車の燃料用に1リットル50円以下で供給できるようになるだろう」
と話している。

 また、この藻類は水中の有機物を吸収して増殖するため、生活排水などを浄化しながら油を生産するプラントをつくる一石二鳥の構想もある。


 藻からガソリンを作るというのは前に聞いたことがある。
 それが少しづつではあるが前に進んでいるということである。
 ところでこの記事、なにかすぐ近い未来に石油に代わって「藻ガソリン」が普及してくるように書いてある。
 ほんとだろうか?
 計算してみた。
 この記事の要点は、
 「深さ1mのプールで培養すると、2万ヘクタールで日本の石油輸入量に匹敵する」
というところ。
 その2万ヘクタールは休耕地などを当てればよいという。
 
 2万ヘクタール(20,000 ha)とはいったいどれほどの面積か。

 1ヘクタール=10,000平方メートル(m2)
 100ha=1平方キロメートル(km2)

 これが換算値。
 計算するとこうなる。

 20,000 ha=200 km2

 これは一辺を約14kmとする平方形の面積に相当する。
 14km×14km=196 km2

 実際にそれはどの程度の広さになるのか。
 イメージとして実際の湖の面積を当てはめてみる。

  琵琶湖:670 km2
  霞ヶ浦: 220 km2
  十和田湖:61 km2


● 琵琶湖:Wikipediaより

 200 km2とは琵琶湖の約1/3、霞ヶ浦の90%、十和田湖の3倍に相当する。
 決しておいそれと実現できるたぐいのものではない。
 人工的にプールを作ってみるとすると、どの程度のものが想定できるだろうか。
 例えば東京ドームとか甲子園球場とかのグランドの広さは「1.3 ha」である。
 これを正方形にして4ケ、4ケに2列にならべて計8ケとすると、これで約10 haとなる。
 20,000ヘクタールとは、これが2千箇所いることになる。
 気が遠くなる。
 石油総輸入量の1%を藻ガソリンに置き換えるとすると、20箇所になる。


● 阪神甲子園球場のグランド面積:1.3ha Wikipediaより

 つまりまだまだはるか先の話だ、ということのようである。
 でもまずは初めの一歩からである
 踏み出さないと、前へは進まない。





[◆ 2011年2月25日]



オーランチオキトリウムが、日本を産油国にする

wiredvision 2011年2月25日
http://wiredvision.jp/blog/yamaji/201102/201102251301.html

 2010年12月、「オーランチオキトリウム」という聞き慣れない生物が新聞やネットのニュースで大きな話題を呼んだ。
 これは、オイルを作る藻類の一種で、従来よりも10倍以上高いオイル生産能力を持つという。
 バイオ燃料はいったいどこまで実用化に近づいているのか?
 バイオ燃料を長年研究してきた、筑波大学大学院の渡邉信教授にうかがった。

【燃料としてそのまま使えるオイルを作る「オーランチオキトリウム」】

 オーランチオキトリウムは、ラビリンチュラという従属栄養生物の一種。
 光合成はせず、有機物をエサとして取り入れる。

──オイル生産効率の高い藻類「オーランチオキトリウム」の新しい株を発見されたと2010年12月に発表されましたね。
 2010年4月の記事(ブルームバーグ)では、「ボトリオコッカス」を使った場合、燃料1リットル当たり約800円になってしまうとおっしゃっていましたが、研究でどういう進展があったのか教えていただけますか?

 地上植物に比べて、藻類のバイオ燃料生産効率が高いことが広く知られるようになってきました。
 トウモロコシの場合は1ヘクタール当たり年間0.2トン、大豆は0.5トン、アブラヤシで6トン。
 これに対して、藻類のボトリオコッカスですと、最大で100トン以上にもなると試算されます。

──藻類は、他の作物に比べて圧倒的にオイル生産効率がよいのですね。

 しかし、一番パフォーマンスがよい開放系のプール培養を仮定したとしても、藻類のボトリオコッカスから取れるオイルは1リットル当たり155円、閉鎖系のリアクター培養ですと800円にもなり、原油の数倍から10倍になってしまう。
 これでは事業として成立しません。
 生産効率を1桁は上げる必要がありました。


 光合成を行って、炭化水素を産生するボトリオコッカス。

 そのために取った方策は2つです。
 1つは、ボトリオコッカスの持っている能力を今の10倍に強化することで、遺伝子組換えや品種改良を行います。

 もう1つは、ボトリオコッカス以外の優れた藻類を探索することです。

 現在、オイルを作る藻類は20種類ほど知られていますが、炭化水素を作るのはボトリオコッカスくらいで、他の藻類はトリグリセリド、つまり中性脂肪を産生します。
 炭化水素であれば、それほど手間を掛けずに石油の代わりとして使えるのですが、トリグリセリドはそのままだと燃料として使えません。
 トリグリセリドをそのまま自動車に使おうとすれば、低温でエンジンの中で詰まったり、エンジンを錆びさせてしまったりする。
 せいぜいガソリンに1〜2%混ぜるといった使い方しかできないのです。

──トリグリセリドに水素を化合させて、軽油と同等にする技術も開発されています。
 こうした技術を使うことはできないのでしょうか?

 そうした技術には多くの企業がチャレンジしており、有望な技術ではあると思います。
 しかし、変換のためにはエネルギーもかかりますし、安価な触媒も開発する必要があります。
 最初から炭化水素を作る藻類があれば、それに越したことはありません。

──ちょっと不思議なのですが、どうして炭化水素を作る生物がいるのでしょう? 
 生物にとって、炭化水素はあまり相性のよくない物質だという印象があるのですが。

 それがそうでもないんですよ。
 例えば、私たち人間を含む生物にとって重要なステロール(コレステロールやステロイドホルモン等々)の前駆体(前段階の物質)は、炭化水素です。
 普通の生物は、炭化水素を貯め込まずにステロールへと変えてしまうのですが、ボトリオコッカスはこれを炭化水素のまま貯蔵します。
 この2つの代謝経路は途中までまったく同じで、たった1つの酵素の違いで分岐しているのです。

──しかし、どうして炭化水素を蓄積しようとするのでしょう?
 この炭化水素は何かの役に立つのでしょうか?

 炭化水素を体内に蓄えることで、浮きやすくしているのではないかという説がありますね。
 よい例が深海サメです。
 サメは他の魚類と異なり、浮力を得るための浮袋がありません。
 では、どうやって浮力を得るのかといえば、肝臓にスクアレンという炭化水素を蓄え、これで浮力を調整しているのです。
 ちなみに肝油の材料というのがスクアレンですよ。
 スクアレンは、最終的にステロール系の物質に変換されて体内で使われるのですが、ボトリオコッカスの作る炭化水素、ボトリオコッセンは体内で使われることなく、最終的には体外に排出されます。

 体外に排出するのは無駄なようですが、余分なエネルギーを外に逃がすことで体内バランスを調整する役割を果たしているのかもしれません。
 もっとも、これらはすべて仮説にすぎませんが。


【オーランチオキトリウムとは、いったいどんな生物なのか?】

──今回採取されたオーランチオキトリウムの株は、オイル生産効率がボトリオコッカスに比べて圧倒的に優れているということですね。

 今回のオーランチオキトリウムは、オイルの生成量でいえばボトリオコッカスの3分の1ですが、増殖スピードが36倍と速いのが特長です。
 生産効率は従来に比べて単純計算で12倍になるわけです。

──このような株を採取できたのは、どうしてでしょう?

 宝くじのように、たまたまそういう株を引き当てたと思っていらっしゃる方もいますね(笑)。
 それが科学と言えるのかと。
 しかし、闇雲にあちこちから採取すれば、よい株が採れるとは限りません。
 私たちも幸運を引き当てるために、周到な準備をしました。

 藻類に関する論文を相当数調べたところ、オーランチオキトリウムの仲間がオイルを作るという報告がありました。
 それこそ乾燥重量で0.1%程度と極めて少ないながらも、先述のスクアレンを作るものがいるというのです。

 そこで、論文から場所の当たりを付けて日本近海で150株採取したところ、今回の株が見つかったというわけです。
 勝率の低い賭でしたが、何とか当たりを引くことができました。
 株が見つかるまでに1年半かかりましたが、これは随分早い方でしょう。
 遺伝子組換えや品種改良だと、10年や20年かかったかもしれません。
 探索という手段には、これだけのスピードがあります。

 オイルを作ることが知られている藻類は20種類ほどと述べましたが、学名の付けられている藻類だけでも4万種、調べられていないものを含めると藻類は全部で30万種から1000万種になるのではないかと言われています。

──オーランチオキトリウムは従属栄養、つまり光合成を行わず、有機物をエサにして呼吸するわけですよね。
 これは、藻類と言えるのでしょうか?
 光合成を行うことが藻類の条件かと思っていたのですが。

 オーランチオキトリウムは広い意味での藻類に含まれます。
 これは、進化系統から見るとよくわかります。
 クロロフィルaを持つ生物のうち、最も原始的なのがラン藻です。
 このラン藻を色素体として取り込み、緑藻類、紅藻類、灰色藻類の仲間が誕生しました。
 緑藻類を取り込んで生まれたのがミドリムシなど。
 紅藻類を取り込んだのが褐藻類、つまりコンブやワカメ、それに珪藻類の仲間です。

 色素体を取り込んだ側の生物は、元々は色素体を持っていませんでした。
 コンブやワカメと近縁の(色素体を取り込まなかった)生物が進化して、ラビリンチュラ類という原生生物になりました。
 ラビリンチュラは、ストラメノパイルという藻類の一大分類群に属しています。
 藻類と一口にいっても、色素体を持っているもの、持っていないもの、持っていたけどなくして無色になったものなどが入り混じっています。

 ラン藻は真正細菌(バクテリア)ですが、オーランチオキトリウムはバクテリアではありません。
 コンブやワカメに近いものをバクテリアとかカビとは言えないでしょう。

オーランチオキトリウムを培養している様子。

──藻類の分類は、ここ数十年で大きく変化しましたね。

 DNAによる解析が進む前は、オーランチオキトリウムを含むラビリンチュラ類はカビやキノコ等の菌類の仲間にされていましたが、その当時からラビリンチュラは藻類ではないかという意見が出ていました。
 ラビリンチュラは生活環の中で長さの異なる2本の鞭毛を持つのですが、これはコンブやワカメの鞭毛をもつステージの細胞と形態が同じなのです。

 ちなみに進化系統樹では、カビ/キノコはラビリンチュラより、ずっと人間に近いんですよ。

──今回採取されたのは、オーランチオキトリウムの「株」という表現をされていますが、これは新種ではないのでしょうか?
 同じ種でオイルの生産効率が10倍も違うなんてことがあるんでしょうか?

 オーランチオキトリウム属であることは確認しています(生物の分類は、上位から順に「界」「門」「綱」「目」「科」「属」「種」となる)。
 新種かどうかはさらに細かな検証が必要ですから、もう少し時間をください。

 ただ、微生物の場合、同じ種でも特性は大きく異なります。
 ボトリオコッカスでいえば、オイルの生産量にしても乾燥重量当たり2%から80%くらいの開きがあります。
 大腸菌なんて、あれほど多様なのに全部同じ種ですよ。
 人間のように大型の生物になると同じ種での変異は小さくなりますが、微生物は同じ種でも幅が大きいのです。


【有機排水をエサとして、オイルを生産する】

──オイル生産効率の高いオーランチオキトリウムが採取されたことで、バイオ燃料の研究も一気に弾みが付きそうですね。
 生産効率やコストはどれくらいでしょう?
 光合成する藻類とは培養の仕方もまったく変わってくると思いますが。

 その辺の話は、まだ先の段階ですね。
 光合成の藻類を使うにせよ従属栄養藻類にせよ、まだ研究室レベルのデータを元に推測しているに過ぎず、実規模でのデータがないのです。

 これまではどんなにラフに計算をしたとしても、コスト的に絶対に実用化できませんでした。
 そこに高い潜在能力を持ったオーランチオキトリウムが見つかり、実用化できる可能性が見えてきたということです。

 芝居を上演するためには、役者、舞台、脚本が必要です。
 これまでは役者が揃っていなかったけれども、ようやくスターになりうる素晴らしい役者が見つかった。
 こんなに素晴らしい役者がいるのだから舞台作りにみなさん投資してください、というのが今の段階です。

 日本には優れた技術がありますから、頑張れば舞台を作っていけるでしょう。
 そのためにも採算が取れる仕組みをどう作るのか、という脚本作りが重要になってきます。

──どういう脚本を考えられているのでしょう?
 光合成するボトリオコッカスと、従属栄養のオーランチオキトリウムを組み合わせたりするんでしょうか?

 まず、この世界にある有機物がどうやって作られたかを考えてみましょう。
 それらは植物の光合成により、二酸化炭素と太陽光、水、無機塩類から作られました。
 そして、有機物が循環する過程では必ず人間が介在しています。
 その結果、有機物を含んだ排水、有機排水が家庭や工場から大量に出てきます。
 これをオーランチオキトリウムのエサとして利用しようというのが、私の考えです。

 現在、下水等の有機排水を処理するためには、最初に固形物を沈殿させ、その後の一次処理水に活性汚泥というバクテリアの塊を投入しています。
 一次処理水には有機物が多く含まれていますから、活性汚泥の代わりにオーランチオキトリウムを投入すれば、オーランチオキトリウムが排水中の有機物をエサとして炭化水素を作ることになります。

 オーランチオキトリウムが処理した後の二次処理水には、窒素とリンが大量に残っていますから、この二次処理水にボトリオコッカスを投入し、やはり炭化水素を作らせます。

 炭化水素を抽出した後のオーランチオキトリウムやボトリオコッカスは、動物の飼料やメタン発酵に利用できるでしょう。

 渡辺教授が提唱している、排水処理とオイル産生のシステム。
 オーランチオキトリウムとボトリオコッカスを組み合わせている。

──オーランチオキトリウムはどんな有機物でも分解できるんでしょうか?

 オーランチオキトリウムには、セルロースを分解して増殖するものもいます。
 今後は、こうしたエサの多様性を探る基礎研究も進めていかなければなりません。
 排水の処理過程でできてくる余剰活性汚泥は少なく見積もっても4億トン以上ありますが、現在は燃やして灰にしコンクリートにまぜて使っています。

──有機排水を利用できれば理想的ですね!

 これは特段新しい発想というわけではないんですよ。
 水処理プロセスに藻類生産を組み込んで統合すべきという考えは、10年以上前にアメリカのエネルギー省の報告書で提案されています。
 この分野に関して日本はあまりにも出遅れています。

──藻はどのように培養するのでしょう?

 光合成をしないオーランチオキトリウムの場合は、地下に閉鎖系の培養環境を作るのがよいでしょう。
 地下なら冬場でも15〜20℃くらいで水温は安定しており、15℃なら6時間、20℃なら4時間で倍に増えます。
 オーランチオキトリウムには光を当てる必要がないため、広い面積が必要ありません。
 工場のすぐ横にオーランチオキトリウムの培養タンクを設置して、工場の排熱を利用するといった方法も使えそうです。
 現在、発酵微生物で使われているノウハウや設備をそのまま流用できますから、研究は加速度的に進むのではないでしょうか。

 光合成するボトリオコッカスの場合は、休耕田のような開放系で培養するか、人工的に光を当てる閉鎖系で培養することになります。
 開放系はコストが少なくて済むというメリットの反面、他の微生物が混入するなど環境制御が難しいという問題点があります。
 一方の閉鎖系は、環境制御が簡単ですがコストがかかります。
 開放系のデメリットは、特殊な環境で生きるように藻を品種改良することで解決できるかもしれません。
 例えば、塩分濃度が海水の2倍という環境で生きられるようにすれば、他の微生物の混入を防げるでしょう。
 閉鎖系に関しても、使い捨てのソフトプラスチックバッグを使ってコストを下げる方法が研究されています。

ボトリオコッカスに関して言うと、開放系の可能性を試してみたいですね。
 実は、自然界でボトリオコッカスが大量発生することがあるのです。
 このメカニズムを解明できれば、休耕田を使って低コストでボトリオコッカスを培養できるかもしれません。


【バイオ燃料でエネルギーが無尽蔵の世界を実現する】

──実用化の課題としては、どのようなものがありますか?

 バイオ燃料を実用化するための舞台は、生産、収穫、抽出という3つのステージに分かれます。

 生産での難関は「攪拌」(かくはん)、つまり藻を培養槽の中でかき混ぜることです。
 下手すると、全工程の半分以上のエネルギーが攪拌に費やされますから、ここでのエネルギー消費をいかに抑えるかが課題になります。

 次の収穫も全工程の20〜40%のコストを消費すると言われています。
 凝集沈殿、遠心分離、フィルターなど、さまざまな手法がありますが、まだ実験室レベルでしか検証されていません。
 凝集沈殿なら投入した凝集剤をどう回収するか、遠心分離はエネルギーをどう抑えるか、フィルターはコストをどう下げるか。

 最後の抽出にしても、実験室のように溶媒を使って単純に抽出するというわけにはいきません。
 溶媒を回収する必要があります。
 藻を乾燥させてオイルを抽出するとなると、そのためのエネルギーコストもかかります。

 この辺りの技術開発を行うのは大学では無理ですから、産業界の協力が必要になります。

──こうした実用化の課題には、どの研究機関や企業も直面しているわけですね。
 アメリカでは、バイオ燃料のベンチャー企業に莫大な投資が行われて実用化を進めています。

 昨年、アメリカのエネルギー省は"National Algal Biofuels Technology Roadmap"を発表しました。
 これは、さまざまな分野の学者を集めてワークショップを開催し、その議論をまとめたものです。
 とてもレベルの高い資料ですが、残念ながら日本ではこういうものを作ろうともしていません。

 オーランチオキトリウムという、素晴らしい役者が登場したわけですから、きちんと脚本を練って、舞台を作っていかなければなりません。
 そういう取り組みをしないとどうなると思いますか?

──中国やアメリカが買いに来る?

 そう、大事な技術やノウハウが海外に流出してしまいます。

──アメリカは新しい技術に対する投資の仕方が大胆ですよね。
 100のベンチャーにまとめて投資して、そのうち1つが大成功すればいいという。

 そういうやり方でいいんです。
 世界で消費されている原油が50億トン、1リットル当たり50円としたら、250兆円の市場がすでに存在するわけです。
 バイオ燃料は、ものすごくリターンの大きい世界なんですよ。

 それは日本が産油国になるということだけではありません。
 世界のパワーバランスすら変える可能性を秘めています。

──エネルギー資源が特定の地域、国に偏るのではなく、遍在するということですね。

 そういうことです。
 技術さえあれば、誰もがエネルギーを手に入れられるようになります。

 私は、エネルギーが潤沢になることで、世界が抱える問題のかなりの部分を解決できるのではないかと考えています。
 人類をエネルギー資源の制約から解放する、これこそが、全人類が待ち望んでいるイノベーションではないでしょうか?


研究者プロフィール
渡邉 信(わたなべ まこと)
筑波大学大学院生命環境科学研究科・教授。
・北海道大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。
・専門分野は環境藻類学。
・国立環境研究所研究員、主任研究員、室長、部長、領域長を経て、現職。現在、国際藻類学会会長。






 [かもめーる]



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