2011年1月11日火曜日

またも雨:QLD州史最大の惨事:過去120年で最大規模

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● ウィベンホー・ダム(Wivenhoe Dam)


 もはや打つ手ナシか!
 ウィベンホー・ダム(Wivenhoe Dam:ブリスベン郊外にあるブリスベンの水瓶)がオーバーフローするという。
 この人造湖の大きさはというと、その貯水量は霞ヶ浦の1.3倍だという。
 数年前にブリスベン・ゴールドコースト地区が日照りに襲われたとき、合わせて200万人弱の水を支えたのがこの湖。
 その時の貯水率は20%弱であった。
 かくも大きな湖がオーバーフローするという。
 オーバーフローするとその水の流れこむブリスベン川の水位が上昇する。
 となると、今度はブリスベン川がオーバーフローする。
 今後何が起こるのだろう。
 見通しはたっていない。
 起こってみないとわからない、ということのようである。


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        2011年1月11日
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  これは異常事態だ


25today.com - 2011年1月11日
http://www.25today.com/news/2011/01/qld_1_1.php

QLD水害 その1

4人死亡、さらに増える見込み
 1月10日、ブリスベン西方、QLD、NSW州境に近いトゥーンバを津波状の洪水が襲い、市内の家屋や車を木ぎれのように押し流した。
 10日夜までに同市と付近のロッキヤー・バレーで4人の死亡が確認され、今後さらに4人またはそれ以上の死者が出ると予想されている。
 警察発表は、「トゥーンバ市内の街路で母親と子供の乗った車が襲ってきた高さ2mを超える水の壁に押し流された。
 辛うじて1人を救助したが、その直後に車が流され、救助隊員自身が危険な状態だった。
 遺体は現場から何百メートルか下手の都心部で見つかった。
 さらにトゥーンバ山麓のロッキヤー・バレーのマーフィーズ・クリークでも2人の死亡が確認された」と述べている。
 10日午後1時30分のトゥーンバの惨事で、ABC放送は、死者7人、さらに数人が行方不明と伝えている。
 洪水は道路を寸断し、建物を破壊し、街路に駐車してあった車を押し流して河川に引き込み、住宅を土台から押し流した。
 午後1時30分には生命の危険を告げる緊急電話が90件殺到し、緊急救助体制能力をはるかに超える状況になった。
 そのため、同日夜になっても、水没車両や建物家屋に閉じ込められている住民の救出作業が続けられた。(AAP)



● トゥーンバ 鉄砲水のことをこちらの人は「ツナミ」と呼んでいる



25today.com - 2011年1月11日
http://www.25today.com/news/2011/01/qld_2_1.php

QLD水害 その2

ブリスベン上流のダムも満水まで2日

 トゥーンバ、ロッキヤー・バレーの低地住民には、今後も鉄砲水の危険があり、直ちに高台に避難するよう警報が出された。
 同市のピーター・テイラー市長は、
 「被害がどれほどになるのか見当もつかない。死者も出ているし。とてつもない被害だ」
と語っている。
 ロッキヤー・バレーには5,000人ほどの住民が住んでおり、全員に緊急避難警報が出ており、同地域議会のスティーブ・ジョーンズ議長は、「1974年水害に匹敵する」と語っている。
 谷間のガットンの町では1893年に16.33mの記録があるが、10日午後6時30分には18.92mに達しており、気象庁では、
 「今後どこまで増水するのか分からない。ガットンの下流地域も同じように洪水が下っていくだろう」
と述べている。
 脱出してきた住民はABC放送に、
 「谷間のポストマンズ・リッジやグランサムでは住宅が根こそぎされており、大勢の人が屋根に難を逃れていた。みんな無事であればいいが」
と恐怖の体験を語っている。
 10日夜には、トゥーンバと海岸の間にあるエスクの町、サンシャイン・コーストの低地の住民にも避難警報が発令された。

 アンナ・ブライ州首相が報道陣に語ったところによると、
 「州東南部では、ギンピー市でメアリー川が水位20mになる見込み。
 ブリスベンの西ダルビーでは住民が過去3週間で5回目の洪水に備えている。
 マイオール・クリークでは、12月27日の洪水を上回る水位になる見込み。
 また、市西方にあるウィベンホー・ダムが洪水を防いでいるが、今後、増水が続いた場合一部住宅や産業地区も水に浸かる可能性がある。
 ダムは、1974年にブリスベンとイプスイッチを襲った水害の経験をもとに建設されたが、その水害に匹敵する水量になっている
 毎日、100万メガリットル、シドニー・ハーバー2杯分の水が毎日ダム流域に流れ込んでいる。
 今後2日間はダムもブリスベンの町を守れるが、その後は放水しなければもたない
と語っている。

 ブリスベン市では土嚢袋3万枚を発注、急遽土砂を詰め、カウンシルのディーポーで配給することを決めた。
 コンダマイン川の増水が続いており、ウォーウィックの町も避難が進んでいる。
 トゥーンバの北西ダーリング・ダウンズの町チンチラの住民も避難した。
 チンチラを流れるチャーリーズ・クリークでは1時間に140mmの雨量が観測され、水量が1時間で1.6m上昇しており、町は12月27日に洪水に見舞われたばかり。
 また付近のコンダマインの町も、先日洪水で全住民が避難したばかりだが、10日には1時間に100mmの雨量が観測された。(AAP)




25today.com - 2011年1月11日
http://www.25today.com/news/2011/01/qld_3_1.php

QLD水害 その3

11日朝報道
 11日の夜が明けても、依然としてQLD州各地は水に浸かっており、州南東部の水害で死者は8人に増えた。
 水に浸かった住宅の屋根では、まんじりともせずに夜を明かした人達が夜明けに再開される救助を待っている。
 アンナ・ブライ州首相は、
 「トゥーンバを襲った鉄砲水で確認された死者は8人。他に11人が行方不明になっている。しかし、依然として大雨が続いており、救助作業も難航している」
と語っている。
 ブライ首相は、ナイン・ネットワークのインタビューに応えて、
 「トゥーンバの北東、ロッキヤー・バレーの上流、マーフィーズ・クリークでは、住宅から流された男性と男児が遺体で発見された。
 トーゥンバ都心部で車ごと流された母親と子供を加えた4人の他に4人が亡くなっており、死者は8人になった。
 また、行方不明になっている11人についても憂慮している。
 11人はいずれもマーフィーズ・クリークの4戸の家族だ」
と語った。
 さらに、
 「トゥーンバ地域は11日も大雨または暴風雨が予報されている。
 11日早朝にロッキヤー・バレーに向かったヘリコプターも豪雨で着陸できず、引き返した。
 全力を投入してこの地域で行方不明になっている人々の捜索に当たっている。
 11日は地域住民だけでなく、QLD州全体にとってつらい日になるかも知れない」
と沈痛に語っている。
 また、
 「この2日間、大自然の猛威が続いたが、まだ終わりそうにない
 緊急救助体制も最大限を超える努力を続けてきた。
 トゥーンバ、ロッキヤー・バレーを襲った水の壁はウィベンホー・ダムに向かっている
 そのため、エンジニアがダム湖の今後の水量予測やこれまで、水量を見計らいながら続けてきた放水計画のチェックを続けている。
 この豪雨の影響はこれからまだまだ続く見込みだ」
と語っている。(AAP)



25today.com - 2011年1月11日
http://www.25today.com/news/2011/01/qld_4_1.php

QLD水害 その4

トゥウーンバの濁流東進
 1月11日午前、QLD州のアンナ・ブライ州首相は、
 「トゥウーンバ地域を襲った津波のような濁流がロッキヤー・バレーを破壊し、ブリスベンに向かって東進している。
 ブリスベンの被害を最小限に食い止めるため、管理当局が臨時のモデル化でウィベンホー・ダムの放流量との調整を検討している」
と発表した。
 トゥウーンバ地域は大分水嶺上にあり、ここに降った雨は、西に流れるとSA州で大オーストラリア湾に注ぎ、東に下るとロッキヤー・バレーを経由してブリスベン川に合流する。
 東の山岳部に降った雨はロッキヤー・バレーを流れ下っており、谷間の町を次々に襲っており、12日から13日にかけて、ブリスベンに達する。
 
 その北には1974年の大水害の後、治水水源多目的ダムとして建設されたウィベンホー・ダムがあり、ロッキヤー・バレーを下ってきた水の一部はこの集水域に入ると見られている。
 そのため、洪水の水位をにらみ合わせながら放流量を調整しなければならない。
 ロッキヤー・バレーを流れ下っている濁流は、12日から13日にかけてブリスベンに達すると予想され、ロックリー、アルビオン、ミルトンなどブリスベン川に沿った低地32カウンシル地区に洪水警報が発令されている。

 12 日はモートン湾が大潮になる日で、ブリスベン川を遡ってくる海水とウィベンホー・ダムから放流された水がぶつかることになる。

 ブリスベン市内のシティ・キャット、フェリーはすべて川に廃物が漂っていること、流れが速いことから10日夜以来運休しており、運航復旧は早くとも12日になる見込み。(AAP)



● ABC news


総領事館安全情報 - 2011年1月11日
【QLD・領事館情報】洪水被害に関する注意喚起

クイーンズランド州における洪水被害に関する注意喚起
(2011年1月11日)
 クイーンズランド州の広範な地域において洪水による被害が発生していることから、総領事館では州政府機関等から情報収集に努めております。
  現在までのところ、在留邦人及び旅行者が事故等に巻き込まれたとの報には接しておりませんが、今後も強い降雨があり得ると報じられており、更なる被害発生 のおそれもあることから、在留邦人の皆様におかれましては、州政府のホームページやニュース等により最新の情報を入手するなどして安全確保に努めてくださ い。
 なお、洪水に伴う事故等に遭遇した場合は、当館にも通報するようお願いいたします。
 
在ブリスベン日本国総領事館
電話番号:(07)3221-5188
FAX番号:(07)3229-0878



時事.com 2011/01/11-15:47
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011011100613&m=rss

豪ブリスベーンで洪水警戒=1万4900人に影響も

 【シドニー時事】オーストラリア北東部クイーンズランド州で続く洪水の被害は11日、国内第3の都市、州都ブリスベーンにも広がり始めた。
 州当局によると、前日に内陸部で発生した鉄砲水で9人の死亡が確認された。
 死者数は倍以上に膨らむ可能性がある。
 ブリスベーンでは、川の水位上昇などで一部地域で洪水が発生、低地の住民らは避難所などへの脱出を開始した。
 市当局は、水位は13日にピークに達すると予想。
 6,500棟の建物が浸水し、被災者は1万4900人に達すると想定している。
 上流のダムが満水で洪水調節機能を果たせていない。

 在ブリスベーン日本総領事館によると、同市には企業駐在員ら約7500人の日本人が住んでいるが、11日午後の時点で、被害情報はない。
 交通の寸断に備え、早めに帰宅した人も少なくない。





 クイーンズランド州の75%が「災害地域」に指定された。


25today.com - 2011年1月11日
http://www.25today.com/news/2011/01/1_34.php

水害情報号外1

 東南部3州でも水害または警報
 NSW州北部では、川の増水で住民4,500人が孤立。
 VIC、TAS両州にも水害警報。クリスティナ・ケネリーNSW州首相は、1月12日に被災地域を視察する予定。
 州北東部では過去24時間で雨量が150mmに達し、グラフトンを流れるクラレンス川は12日早朝には水位が7mに達すると予想されており、住民避難とパシフィック・ハイウェイ通行止め措置も現実に近づいている。
 11日も大雨が続いており、正午過ぎには、人口2,700人の内陸の町テンターフィールドが分断された。
 また、ボナルボでは500人、ダークウッド、アッパー・ソラでも500人、ユーウィンガーで150人が孤立している。
 州緊急救援局(SES)は、11日昼間での12時間で12人を救出したが、大半が車で洪水を突っ切ろうとしたり、水に浸かった家に孤立していた人達で、SESや陸運局(RTA)は、水に浸かった道路を通行しないよう繰り返し忠告している。
 QLDの救援当局者は、「深さ15cmの水で人が押し流されるし、深さ60cmの水で4WDが押し流される」と洪水の恐ろしさを訴えている。
 気象庁は、州北部高地、北部河川、中北部海岸地域にトゥウーンバのような鉄砲水が出る恐れがあるとしている。
 VIC州でも今後3日間豪雨が続くと予報されており、QLD州ほどでなくても、洪水のおそれが言われている。
 SESは、今後3日間の合計雨量が 150mmに達するかも知れない、州西部および中部では11日だけで30mmから40mmの雨量が予想され、鉄砲水が出る可能性もある。
 州のほとんどの地域で洪水警報が出ており、州中部、西部、北西部では雷を伴う暴風雨が予報されている。

 13日には一旦小降りになるが、15日には再び風雨が強まり、再び鉄砲水の恐れが出る。
 VICSESのティム・ウィーブッシュ局長代理は、州民に常に気象条件に注意し、洪水・暴風雨に備えるよう呼びかけている。
 気象庁は、今後3日間、TAS島北部に暴風雨が居座り、洪水の恐れも十分にあると発表している。
 特に北部の河川は、この2,3日で中規模の洪水水位に達する見込み。
 気象庁の予報によると、この雨は、大陸各地に大雨をもたらしている高気圧の前線がTAS島まで伸びていることによるもの。(AAP)



25today.com - 2011年1月11日
http://www.25today.com/news/2011/01/2_70.php

水害情報号外2

 死者10人、不明78人
 1月11日、ブリスベン西のマーバーグで孤立した一家の救出中に4歳の男児が洪水に呑まれ死亡した。
 QLD州南東部の水害の死者は10人、また消息不明が78人となっており、そのうち18人については安否が気づかわれている。
 11日夜、アンナ・ブライ州首相の定期記者会見で首相が救出中の事故を発表したが、ポール・ピササリ・イプスイッチ市長は、
 「男児は救助のボートから転落したもので、たった今入った情報によれば、救助隊が男児の遺体を発見した」
と語った。
 さらに首相は、
 「消息不明者の数は59人から78人に増えた。この数字は、被災地の家族に連絡を取ろうとしている人々からの情報を集計したもので、すでに避難して電話連絡のつかない状態にある人達も含まれている。遭難した可能性が高い人が18人いる」
と語った。
 現在、QLD州当局は、ブリスベンとイプスイッチの防備に重点を置き、人材・資材をこの地域に投入している。
 ブライ首相は、
 「今後2,3日、ある限りの資源を首都圏防衛に充てる。
 警察、消防救助隊、緊急救援局すべてが不要不急の任務を中止し、人員を直接前線に投入している。

 ブリスベン川は13日に最高水位に達すると予測されており、15日までほぼその水位を保つと考えられる。

 道路が各所で寸断され、出勤できない、あるいは店に買い物にも行けないという状況も考えられる」
と警告している。
 ブリスベン川はまだ最高水位に達していないが一箇所で堤が破れたという情報もABCテレビ放送が伝えている。(AAP)



25today.com - 2011年1月11日
http://www.25today.com/news/2011/01/3_58.php

水害情報号外3

 ブリスベンで送電停止態勢
 1月11日、ブリスベン、イプスイッチ地域に送配電しているEnergex社は、この地域が洪水に浸かれば直ちに送電を中止する。
 そのため、洪水中は約10万戸の家庭、事業所が停電になる。
 同社によれば、今後24時間、操作員が待機し、両都市で水位が予測通りに上がることになれば、両都市の低地地区の送電を停める。
 停電は12日午前7時から始まり、市内各地で停電するため、ブリスベン都心で働く人々は確実に影響を受けることになる。
 12日午後の大潮満潮が過ぎてから同社社員が各変電所を点検し、安全を確認してから送電再開を決めるため、現段階では送電再開の予定時刻はない。
 その他の地域で停電になる可能性があるのは、ブリスベン川、ブレマー川とその支流に面した地域で、同様な送電停止は先週にギンピーで実施された。
 Energex社のスポークスマンは、
 「(街路の電線が切れて通電している電線が水の中に垂れ下がったり、トタン屋根や自動車に接触するようなことがあれば予想外のところで感電死事故や火災にもなりかねない) 電気と水は相性が悪いという昔からの言葉を軽く考えてはいけない。
 今回のような極端な気象条件では、当社は安全最優先で臨む」
と述べている。
 QLD州南東部では、現在22,000戸の住宅と事業所が停電している。(AAP)



25today.com - 2011年1月11日
http://www.25today.com/news/2011/01/5_31.php

水害情報号外4

 QLD、州の75%が災害地域宣言
 1月11日、アンナ・ブライ州首相は、新たに災害地域宣言を行い、これで州面積の75%が災害地域に指定された。
  2010年12月後半以来、QLD州中部海岸地域、内陸地域、南西部、南東部と次々と洪水に見舞われ続けており、ブリスベン上流の分水嶺の町トゥウーンバ とロッキヤー・バレーで「津波」と表現される鉄砲水が発生、10人の死者と50人を超える消息不明者を出し、現在は、イプスイッチとブリスベンが津波級の 濁流と大潮満潮が重なる事態になっている。
 その事態を受けての新宣言になったもの。

 災害地域宣言が出ると、その地域では警察や緊急救助隊隊員は、住民を強制的に避難させる権限が与えられる。

 これまでは「避難勧告」にとどまっていたため、避難を拒否する住民もおり、そのような住民が遭難すれば救助隊も無視することができないため、自治体の長が、避難を拒否する住民を厳しく非難するということも起きた。

 宣言を受けた地域は、ブリスベン、バンダバーグ、ダルビー、グラッドストン、ゴールド・コースト、ギンピー、イプスイッチ、ローガン、メリバラ、ロックハンプトン、ローマ、サンシャイン・コースト、トゥウーンバ、ウォーウィック、レッドクリフの各地区。

 ブリスベンでブライ州首相が、
 「これは異常事態だ。
 このような計画を実施する必要がなければいいと思うが、計画は準備態勢に入っている。
 人命や財産の損失を抑えるため、災害救助に従事する人達には必要な権限をすべて与えるつもりだ」
と述べ、住民に対しては、
 「緊急救助活動をする警察官、救助隊員、消防署員などの指示をよく聞き、その指示に従う」
よう警告した。(AAP)


 ここ、ゴールド・コーストも災害地域に指定されています。


NHK News 1月11日 11時44分 動画あり
http://www.nhk.or.jp/news/html/20110111/k10013319471000.html
オーストラリア 洪水被害拡大



 オーストラリア北東部で先月から続いている大規模な洪水による被害はさらに拡大し、これまでに20人が死亡しました。
 現地では、住宅の屋根に取り残されるなどした住民に対する大がかりな救助活動が続けられています。

 オーストラリア北東部のクイーンズランド州では、先月からの大雨で大規模な洪水が続いていて、洪水の広がりは、これまでにドイツとフランスをあわせたほどの面積に及んでいます。
 こうしたなか、10日、州の南東部を中心に新たに局地的な大雨が降り、水かさが増えるなどしてこの日だけで8人が死亡し、州政府によりますと、今回の洪水で亡くなった人はあわせて20人となりました。
 また、行方が分からなくなっている人は72人に上っています。
 被災地では、車や樹木が洪水で流され、住宅の多くが水につかっているほか、大勢の住民が住宅の屋根への避難を余儀なくされていて、ヘリコプターによる大がかりな救助活動が続けられています。
 オーストラリアの気象当局によりますと、今回の大雨の原因は、南米ペルー沖の海面水温が低くなる「ラニーニャ現象」の影響で、オーストラリア周辺で大雨が降りやすい状態になっているためだということです。
 気象当局では、雨は今後数日間は降り続く見込みだとして、厳重な警戒を呼びかけています。





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        2011年1月12日
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 QLD州史最大の惨事
 日本総領事館閉鎖


● ABC news  ブリスベン川沿いの洪水下の住宅地


25today.com - 2011年1月12日
http://www.25today.com/news/2011/01/2_71.php

2万戸浸水予想
「市民は通勤せず待機を」

 1月12日午前、ブリスベン市役所は、「浸水家屋6,500戸」の予想を大幅に引き上げ「2万戸浸水」とし、避難センターを増設した。
 先に設立されていたボウエン・ヒルズのRNAショーグラウンドに加えて、市南部ネーサンのケッセルズ・ロードにあるQEIIスタジアムにも避難センターを設立した。
 キャンベル・ニューマン市長は、
 「6,500人を超えるは家族や友人のところに滞在できないため、センターを利用することになる」
と語っている。
 また、同日午前10時には、第3、第4の避難センターが必要かどうかを検討するが、ABCラジオのインタビューに答えたニューマン市長は、
 「避難してきた市民の世話ができないような事態にしたくない」
と語っている。
 12日の市議会は、浸水被害は住宅19,700戸、業務用不動産3,500戸と上方修正し、1974年水害を上回る水位を想定した新モデルで、
 ブリスベン市内で2,100街路が浸水する
と予想している。

 気象庁は、
 「ブリスベン川は午前3時に満潮で3mに達した。
 13日には1974年水害の水位を超える 5mに達すると予想される

と発表している。

 12日午前8時30分から10万戸の住宅、事業所への配電が停止される予定で、都心の店舗や事務所も機能を停止する。
 市長は、
 「出勤するかどうかは、その業務が現在の状況で社会が機能するために不可欠かどうかで決められる。スーパーマーケットの棚に商品を補充する仕事やサービス・ステーションで自動車に燃料を供給する仕事であれば出勤してもらいたい」
 また、出勤できず、安全なところにいる市民に対して、市長は、
 「ボランティアで、土嚢作りや避難住民の家財移動を手伝うなどしてほしい」
と呼びかけている。
 また、避難センターに移る住民に対しては、
 「枕とシーツ、持薬、保険などの重要書類、着替えを持参すること」
と呼びかけている。
 ブリスベンでは、通勤に対してもまとめて広報がでている。

 公共交通機関は最低限しか運行しておらず、交通機関や道路の負担を減らすため、不要不急の移動をしないこと。
 TransLinkのピーター・ストラカン CEOは、「バス、鉄道はできる限り運行しているが、CityCatとCityFerryは運休している」と声明している。
 また、Queensland Rail(QR)のポール・スカラーCEOは、
 「水位が上がっており、一部の線は不通になっている。1時間に1本は確保に努めている。できる限り速やかに復旧したい」
と発表している。(AAP)



25today.com - 2011年1月12日
http://www.25today.com/news/2011/01/qld_300.php

QLD、大規模捜索救助活動始まる
依然90人が消息不明

 1月12日、ジュリア・ギラード連邦首相と記者会見に臨んだアンナ・ブライ州首相は、
 「この災害は、QLD州史最大の惨事だ。
 ブリスベンなど、まだ水害の被害は続くが、ロッキヤー・バレーで消息不明になっている人々の捜索救助活動を始める」
と発表した。
 さらに、
 「死者数は10人に留まっているが、突然鉄砲水が襲ったロッキヤー・バレーでは90人が消息不明のままだ。
 捜索隊は、今後、孤立した地域で被害者の遺体を捜す苦痛な作業をすることになる可能性もある。
 身よりの安否を気づかって知らせを待っている家族や捜索救助隊の人々に深い同情の意を表したい。
 今後何日かかるか分からないが、その人達がいい知らせを受けとることを祈っている」
と語った。
 捜索隊には検視官の他、専門的なカウンセラーのチームも同行する。

 一方、ブリスベン川は12日午後には水位4.5m、
 13日には最高水位5.5mに達する
と予想されており、市内50地区で浸水し、住宅19,700戸、事業所3,500戸が影響を受け、6,500人が避難センターで夜明かしすると予想されている。
 また、イプスイッチを流れるブレマー川は、12日昼前には最高水位20.5mに達すると予想されている。
 その場合、4,000戸が浸水すると予想される。同市ではすでに1,500人が避難センターに移っている。
 救助の警察、緊急救助隊(SES)、消防署を支援するため、豪軍のブラック・ホーク・ヘリコプターなど15機が出動している。

 救助活動を円滑にするため、ブライ首相は、
 「住民は必要がない限り道路に出ないようにしてもらいたい。
 これは深刻な災害であって、見世物ではない
 また、高台に住んでいる住民は、洪水の影響を受けた家族や友人に宿を貸してやってほしい。
 この水害は今後何日か続く」
と呼びかけている。

 濁流のブリスベン川は大小のあらゆる物が流されており、係留されているボートハウスやヨットも危険な状態にある。
 また、モートン湾は航行禁止されている。
 ダルビーでは125人が依然として避難センターで寝泊まりしている。
 チンチラは今も水位が上昇中。
 コンダマイン住民は10日で2回めの避難をしているが、しばらく自宅には戻れない。
 グーンディウィンディとテキサスはいずれも水位上昇中。
 特にグーンディウィンディは堤防上まで50cmまで水位が上昇すれば決壊の可能性もある。
 ロックハンプトンの水位は下がってきている。
 ギンピーも水が引いている。
 バンダバーグは逆に水位がわずかに上がっている。

 アンガス・ヒューストン国防軍総司令官と記者会見に臨んだギラード連邦首相は、
 「災害は新しい次元に入った。国防軍(ADF)でなければ適切に対処できない規模だ」
と語った。
 ADFは、すでに捜索・救助任務にヘリコプター15機を出動させ、孤立地区への食糧物資補給にC-130ハーキュリーズ輸送機を出動させている。
 陸軍人員もブリスベン基地の150人が水害対策に出動しているが、さらに増員する見込み。
 センターリンク職員1,000人がサービスと情報伝達に出動しており、これまでに1万人に対して1,700万ドルの緊急給付を行った。(AAP)



AFP news  2011年01月12日 08:51 発信地:ブリスベーン/オーストラリア
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2782136/6654138?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=photo_topics

第3の都市ブリスベーンでも2万戸浸水の恐れ、豪洪水

【1月12日 AFP】
 記録的な大洪水となっているオーストラリア北東部クイーンズランド(Queensland)州では、同国第3の都市ブリスベーン(Brisbane)にも洪水の危機が迫っており、最大2万戸が浸水する恐れがある。
 アンナ・ブライ(Anna Bligh)州首相が12日の記者会見で明らかにした。

 同市を流れるブリスベーン川(Brisbane River)の水位は、1974年の大洪水時の「5.4メートル」を上回ると見られ、
 洪水の規模としては過去120年で最大
となる恐れがある。
 約30の集落で浸水被害が予想されており、住民6500人以上が仮設避難所に、数千人が親族や知人の家に避難するとみられている。

 発電所にも浸水の危機が迫っていることから、電力会社は停電の準備を進めている。
 この影響で、市中心部の会社の多くが臨時休業に追い込まれている。

 同州の一部地域で降り続いていた雨は、12日になってようやくやんだが、ブライ首相は住民に対し注意を怠らないよう呼びかけている。(c)AFP


 
 「日本総領事館閉鎖」
 ブリスベン・シテイにある日本総領事館が入居しているビルがこの状況で閉鎖になった。
 このビルは、ブリスベン川沿いの道路に面して建てられている。
 ビルの前はキャット・フェリーの発着所になっている。


2011年1月12日
http://www.25today.com/column/2011/01/bne_2.php
在ブリスベン日本国総領事館からのお知らせ - 2011年1月12日

 河川氾濫のおそれがあることから、当館入居ビルが閉鎖となったため、12日は閉館となります。
 当館への連絡については、当館代表電話から転送サービスをご利用いただけます。
 なお、緊急連絡事項につきましては、邦人保護担当者の携帯電話0419-792-569に連絡してください。


 ABCニュースによれば明日13日午前にブリスベン川のピーク水位は「5.2m」になるという。
 おそらく、総領事館は明日も閉館になるだろう。





● ABC news  ブリスベン川沿いの洪水下の住宅地



ロイター 2011年 01月 12日 13:54 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-18973620110112
豪州の大規模洪水、ブリスベーンは2万戸が浸水の恐れ


● ブリスベン川

 [ブリスベーン(オーストラリア) 12日 ロイター] 
 オーストラリア北東部クイーンズランド州を襲った大規模な洪水は12日、州都ブリスベーンの中心地にも浸水被害をもたらし、数千人が避難を余儀なくされるなど被害が拡大している。

 フランスとドイツを合わせたほどの面積が冠水している今回の洪水では、これまでに14人が死亡しており、90人以上が行方不明となっている。

 200万人が生活する同国第3の都市ブリスベーンでは、洪水が12日にピークを迎えると予想されており、ブライ州知事は記者団に対し、住宅約2万戸が水に浸かる恐れがあるとの見方を示した。

 被害が拡大する洪水による豪州経済への悪影響を指摘する声も増えており、12日付の現地紙シドニー・モーニング・ヘラルドによると、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)のマッキビン理事は、国内総生産(GDP)が最大1%ポイント減少する可能性があると指摘。同理事の発言を受け、豪ドルは0.5米セント超下落し、4週間ぶり安値となる0.9803米ドルをつけた。


● 水没した道路を眺める男性



 では、ゴールドコーストはというと、4時過ぎに内海で撮った映像を。


● ゴールドコースト内海の様子

 水は濁り水位は高く数十メートルはある砂浜は水没しているが、水位についてはまだ余裕はある。
 風が強いので、パラセーリングを楽しんでいる人もいる。





 [かもめーる]




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