2011年1月13日木曜日

ブリスベン川洪水:最大の被害は免れた

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● ブリスベン郊外の洪水危険地域
  左上がウィベンホー・ダム(Wivenhoe Dam)、川筋に沿って危険地域があり、右側が内海。



 昨日今日と天候は「晴れ」
 ブリスベン川は小康を保っている。


25today.com - 2011年1月13日
http://www.25today.com/news/2011/01/post_5185.php



ブリスベン川水位予測下回る
れでも市内30地区が浸水

 1月13日午前4時頃、ブリスベン市内のブリスベン川は最高水位に達したが、予想をはるかに下回り、1974年の水位にも及ばなかった。
 ただし、気象庁水文学者は、
 「ブリスベン都心部で川の最高水位は4.45mに達したが、午前6時30分には大潮の満潮を迎えており、水位はとうぶんそれほど下がらない見込み」
と発表している。
 ブリスベン市役所では、サンタ・ルチア、ウェスト・エンド、グレースビル、ロックリーなど市内川べりの低地地区で11,900戸が浸水しており、さらに 14,700戸が部分的に浸水していると推定している。
 また、事業所も2,500戸が全面浸水、2,500戸が部分浸水していると推定している。
 ABCラジオのインタビューに対して、気象庁水文学者は、
 「今後、水位は少し下がるが、これは潮位が下がるためで、洪水の水量そのものは今後もしばらく続く見込み」
としている。
 また、午後の満潮時も水位は4.3m程度になると見込まれている。
 午前8時には1月14日の川の水位について発表がある。

 キャンベル・ニューマン・ブリスベン市長は、
 「予想された最大の被害は免れた
 これからは、市民全員が力を合わせ、水害被害地域の大掃除に着手し、水害の被害を受けた人達をみんなで助けようではないか。
 ブリスベン市議会管轄地域では上水道の水質は安全レベルであり、供給も安定している。
 ただし、郊外地区では下水処理場が水没したところもあるため、洪水に下水が混じっている可能性も高い。
 洪水の中を歩いた場合には、感染や汚染を避けるため、濡れた衣類や身体をよく洗わなければならない」
と語っている。
 アンドリュー・フレーザー州財務相は、
 「多くの個人、事業所が水害で資産を失った上に膨大な後始末の清掃作業をしなければならない。
 総合的な経済的損失は巨額にのぼり、経済見通しも大幅に下方修正しなければならないだろう」
と語っている。(AAP)




● AAP:nichigo press より


 ABCニュースのビデオより。


● ABC News より



ウオール・ストリート・ジャーナル日本版 2011年 1月 13日 7:15 JST
http://jp.wsj.com/World/Europe/node_169620
豪ギラード政権、大洪水への対応で批判に直面も

 オーストラリアでは、北東部のクイーンズランド州が大洪水に見舞われ、第3の都市ブリスベンでも浸水被害が深刻となっている。これを受けて同国のギラード政権が、洪水への備えや対応が妥当だったか批判にさらされそうだ。
 洪水の結果、同州の住民が多数避難し、死者は20人以上に達した。

 オーストラリア当局は、ブリスベンでは川の水位が13日朝にピークに達し、最大2万世帯が浸水し、12万6000世帯で停電に見舞われると予想している。
 同市のビジネス街は「ゴーストタウン」(同州のアンナ・ブライ州首相)と化し、12日には軍のヘリコプターがその上空を舞っていた。

 議会では野党はこれまでギラード政権の責任追及は控えている。
 だが、オーストラリアとして過去最大級の自然災害に対し政府の備えが十分だったかどうか疑問視する声が出ており、今後、労働党のギラード政権に対する政治的な緊張が増す恐れがある。
 同政権は少数政権で、独立系議員の政治的な支持が不可欠なためだ。

 シドニー大学の危機管理専門家アラン・マコネル氏は
 「危機と災害をどう管理するかという問題と、政治的な影響をどう管理するかという問題は異なる」
と述べ、
 「大洪水の被害を予想できなかったのはなぜかが問われるだろうし、警戒システムをもっと改善すべきだったといわれるだろう」
と述べた。

 ギラード首相は11日夜ブリスベンに到着し、地元当局と「団結して」危機に対処すると述べた。
 また被害を受けた地域に軍用機で物資を供給すると述べ、軍に700人の出動待機を命じたと語った。


 経済系の新聞というのは勝手なことを言やあがる。
 世の中には人智を超えたものがある。
 それをなんでもかんでも人間の頭でコントロールしようということに少々無理があるということだ。

 昨日は「少々ヤバイかな」と思って買いだめに行った。
 野菜類は品不足になっているか、高値か、品物が悪いかになっているが、それ以外の物品は通常とさほど変わらない。
 今後、野菜類の高騰は避けられないものと思っている。


日本経済新聞 朝刊 2011/1/13付
豪洪水、経済を圧迫

第3の都市に拡大、GDP押し下げも
日本企業、自宅待機を勧告

 【シドニー=柳迫勇人】
 オーストラリア北東部クイーンズランド州で起きた大規模な洪水が、豪州景気の下振れ圧力となってきた。
 被害は豪第3の都市ブリスベーンにも拡大。
 金融機関などは石炭の生産中止などで豪州の1~3月期の国内総生産(GDP)成長率が0.2~0.6ポイント押し下げられると予測、果実や野菜など食品価格の上昇懸念も出てきた。
 石炭価格上昇が予想されるなど、国際市場にも影響が広がりそうだ。


 経済的なダメージは間違いなく大きい。
 が、これをきっかけで少しは経済の質を変えたほうがいいのではなかろうか。
 資源輸出に支えられ、他はまったく不景気で青息吐息なのに、ビジネススクールスタイルの数字統計にたよって、好調と錯覚している。
 物価を上げて、それに合わせて賃金を上げている。
 それで好景気といっている。
 アングロサクソンの悪いクセ。
 資源産業を除けば、泥沼だ。
 ちなみに、息子が先に勤めていたグローバル系のIT企業はブリスベンにオフィースを開いたが、あまりの物価と人件費の高騰でいたたまれなくなり、閉鎖してしまった。
 何処へいったかというと、なんと札幌。
 世界企業はどんどんオーストラリアから逃げ出している。
 そのうち、ここは空白になるかも。
 この国の見通しは暗い
 ただ、資源だけがある。
 その名の通りラッキーカントリーなのだから、それでいいのかもしれないが。
 ここでは産業なんて似合わないのかも。
 牧歌的であることが唯一のとりえかもしれない。

 

AFP news  2011年01月13日 09:14 発信地:ブリスベーン/オーストラリア
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2782219/6657540?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics



【1月13日 AFP】
 オーストラリア北東部の大洪水は13日、同国第3の都市ブリスベーン(Brisbane)に到達した。
 同日早朝、市内中心部を流れるブリスベーン川(Brisbane River)の水位が4.46メートルに達し、水上遊歩道「リバーウォーク(Riverwalk)」が鉄砲水で流される被害も出ている。

 水位は、13日までに、1974年の大洪水時の5.4メートルを上回る5.5メートルに達すると予想されていた。
 水位は予測を約1メートル下回り、川の水位も徐々に下降しつつあるが、当局者は、週末まで水位の高い状態が続くとして注意を促している。

 既に多くの地域が水浸しになっているほか、水上に架けられた長さ300メートルのコンクリート製の遊歩道、リバーウォークが鉄砲水で流された。

 当局者は、水位5.5メートルの場合は2万世帯が床上浸水すると見積もっていたが、水位が予想を1メートル下回ったため、水位4.6メートルの場合は1万1900世帯が床上浸水するとの新たな予想を発表した。



 日本語ニュース動画が YouTube ありました。

TBS NEWS  2011/01/13




 日本総領事館より。

 在ブリスベン総領事館からのお知らせ - 2011年1月13日

 こちらは在ブリスベン日本国総領事館の緊急一斉通報です。

 クイーンズランド州の広範な地域で洪水が発生し、12日、クイーンズランド州当局はブリスベン市も洪水の可能性があるとして一般的には市民に自宅待機を呼びかけつつも、ブリスベン川周辺及び市内低地に居住する市民には避難を検討するよう注意喚起しています。
 また、当館の入居するビルも閉鎖されたため、12日は閉館となっています。
 閉館中の当館への連絡については代表電話(07-3221-5188)は利用可能ですが(転送サービスを実施中)、同代表電話が混み合っている場合で、かつ真に緊急を要する場合には,携帯電話(0419-792-569)に連絡してください。
 また、今後の当館業務につきましては、洪水の状況と当館入居ビルの閉鎖解除を踏まえつつ、早期の業務再開をはかる予定です。
 
 また、洪水被害の状況を踏まえ、当館は総領事公邸にクイーンズランド州洪水対策本部を立ち上げました。同対策本部の電話番号は以下のとおりです。
1.直通電話:07-3268-1399
2.携帯電話:0418-783-684
*海外からかける場合は、国番号(+61)の後、初めの0をとっておかけください。

 在留邦人の皆様におかれましては、州政府のホームページやニュース等により最新の情報を入手するなどして安全確保に努めてください。
 なお、防災当局は、ブリスベン川周辺及び市内低地に居住する市民に対しては、手遅れにならないうちに避難するよう呼びかけつつ、避難の際の留意事項を参考に例示しています。
(参照:http://www.emergency.qld.gov.au/emq/ )

 また、本件洪水被害に関し、防災当局は緊急の際の連絡先を以下のとおり発表していますのでご参考にしてください。
1.生命に関わる緊急の連絡先:000
2.緊急性を要さない警察への連絡先:131444
3.洪水被害に関する連絡:132500
4.洪水被害の安否照会:1300-993-191
5.交通及び移動に関する情報:131940
  又は http://131940.qld.gov.au
6.道路閉鎖に関する情報:1300-130-595
  又は http://www.racq.com.au/travel/Maps_and_Directions/road_conditions


 ゴールドコースト市役所より。

 【GC】被災者支援の救援物資求む!! - 2011年1月13日

 Gold Coast City Council は、洪水被害者のための食品(生鮮食品以外)、日用品、洋服などの救援物資を
受付中。

 必要としているもの
  食品:パスタ、パスタソース、缶詰、シリアル等
  日用品:新しいタオル、歯ブラシ、歯磨き粉、シャンプー&リンス、トイレタリー、トイレットペーパー、洗濯用具、掃除用具。

 付場所: Bundall City Hall(14日金曜日の午前中まで)
 直接持参するか、もしくは0423-511-549(Naoさん)まで連絡を。





25today.com - 2011年1月13日
http://www.25today.com/news/2011/01/post_5186.php


● グーンディウィンディ(Goondiwindi):地図左下の街
  右下海岸際の街がバイロンベイ(Byron Bay)
  [ABC News 洪水マップによる]


グーンディウィンディ避難続く
河川、14日早朝に最高水位

 ブリスベンの西南西、QLD州とNSW州の州境の町グーンディウィンディ(Goondiwindi)に洪水が迫っており、町では住民の避難が続けられている。
 町内、QLD州とNSW州の州境になっているマッキンタイヤ川が、14日早朝には最高水位の10.85mに達すると予想されている。一方、当局は上流のキルドナンで水位を観測し、グーンディウィンディの水位を予測している。
 QLD州気象庁のジェス・ケアリー洪水予報官は、
 「13日午後6時30分にはキルドナンで水位が12.77mに達しており、まだ増水を続けている」
と語った。

 14日早朝にはグーンディウィンディで最高水位に達するだろう」と予報している。
 アンナ・ブライ州首相は、
 「水がキルドナンからグーンディウィンディに到達するまでに6時間の余裕がある。グーンディウィンディのマッキンタイヤ川には高さ11mの堤防があるが、最高水位は10.85mに達すると見られている。
 従って、我々には15cmの誤差しか許されていない。
 そうでなくとも、マッキンタイヤ川の水位は24時間以上にわたって危険水位を保つと予想されており、そうなると堤防の物理的強度も考えに入れなければならない。
 我々はグーンディウィンディ住民に約束する。住民の安全を最優先していることを伝えたい。
 地元病院とナーシング・ホームの患者61人をイングルウッドとウォーウィックに分散空輸し、グーンディウィンディ町内にも避難センターを設立した。
 また、低地の住人は高台に避難すること、また町の外に住む住人もそのあたりは堤防がないので非常な危険になりかねない」
と述べている。
 グレアム・シュー町長は、
 「何が起きるのか予想もできない。
 ここにはまったく雨が降っていないのに、水だけがかさを増してくるというのはまったく異様な光景だ。
 一方でデュマレスク川を水の壁が駆け下ってきており、一方ではアッパー・マッキンタイヤ川から逆巻く波が押し寄せてくる。どうなるのか予想もつかない」
と語っている。(AAP)



● グーンディウィンディ(Goondiwindi)で:ABC News


25today.com - 2011年1月14日
http://www.25today.com/news/2011/01/_1.php

グーンディウィンディ水位「10.66m」

 1月13日、QLD州西部のNSW州との州境の町グーンディウィンディでは、州境を流れるマッキンタイヤ川の最高水位10.85mが予想されていたが、14日午前中に10.66mを記録して増水が鈍化している。
 そのマッキンタイヤ川の下流にあたるボッガビラ(人口650人)やトゥーメラ(人口200人)では、水位が12.8mに達すると予想されており、住民の大半がすでに避難を終えているが、まだ避難に抵抗する人達がおり、州緊急救援局(SES)では、先住民族の長老をヘリコプターで水害地視察に案内し、地元アボリジニ住民の説得を依頼している。





 [かもめーる]




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