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● AERA
いつも腹がたつのがマスコミ。
不幸のくるのを喜んでいるのがマスコミ。
さすればその原因元を正義面して非難できるという喜びにひたれる。
なんとなくえらくなった気分になり血湧き肉踊る。
針のモノを棒にして、いや大黒柱にして伝えるのが正義だと思っている高知能。
今回もその例にもれないようだ。
「ほっ、ほっ、放射能がやってくる」
と浮かれて作ってしまったはいいが。
クレームがついてしまった。
「正義はわれにあり」
そういいたいのを我慢して、しかたがない形だけでも
「愚民に頭を下げるか」。
そんなところか。
『
共同通信 2011/03/21 14:27
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032101000366.html
原発特集でAERAが謝罪 「放射能くる」表紙に苦情
「放射能がくる」とのタイトルで防護マスクの写真を表紙で大きく掲載した、19日発売の週刊誌「AERA」3月28日号
「放射能がくる」とのタイトルで防護マスクの写真を表紙で大きく掲載した19日発売の週刊誌「AERA(アエラ)」3月28日号に対して苦情が寄せられ、出版元の朝日新聞出版が21日までにインターネット上で謝罪した。
同社は、短文投稿サイトのツイッターとホームページで「編集部に恐怖心をあおる意図はなく、福島第一原発の事故の深刻さを伝える意図で写真や見出しを掲載しましたが、ご不快な思いをされた方には心よりおわび申し上げます」との謝罪文を掲載した。
同社管理部によると、同誌の表紙と、同じ写真を使用した同誌の広告に対して、ツイッターなどを通して
「恐怖心をあおっている」
などの苦情が編集部などに寄せられたため、謝罪を決めた。
同号は、
「原発が爆発した」などの見出しで福島第一原発の事故を中心に特集。
東京電力の事故対応の問題点を指摘し、放射線の人体への影響などを解説していた。
』
[◆ その後の話]
『
BLOGOS 編集者の日々の泡 2011/3/22
http://news.livedoor.com/article/detail/5430632/
朝日新聞社「AERA」がすっかりカストリ雑誌化か。残念。
AERAが19日発売号で物議を醸して謝罪した。
表紙に仰々しい放射性汚染防護服装着者のアップ(マスク姿の顔アップ)を使い、コピーとして「放射能がくる」とコピーが付いている。
たしかにこりゃひどい。
まず、「放射能がくる」というコピー。
放射能と放射線と放射性物質を混同してるのは世の常なので、そこまではギリギリ許せる。
ゴジラだって「放射能」吐いてるわけだし。
まあ編集長が頭悪いとは思うけど。
しかし「来る」というのは「今はない」から「来る」わけで、主体の立ち位置が被災地にない。
アエラの配本傾向から言えば、要は首都圏視線だ。
まだ被災後1週間かそこらで被災地の苦労はこれから始まるというのに、被災者に失礼な視点と言われても不思議でない。
いやそういう立ち位置の記事があってもいいのだが、表紙にメインで据えることだろうか。
経済誌ならまだわかるが、社会誌であるアエラが。
「放射性物質が届いているのはたしかだから間違いでない」
という擁護の声もネットでは見かける。
そりゃ事実としては間違いではない。
ほこりとなって首都圏にも届いているし、葉物野菜からも見つかっている。
しかし現実には多少ほうれん草から放射線が放出されていてもごく微量であって、それもほとんどは表面にほこりとしてくっついてるだけなんだから、洗い流せば済む話。現状、問題は事実上まったくない。
そもそも人間は生きてるだけで自然環境から切れ目なく放射線を浴びているわけで、今さら微量の放射線が加わっても大差ない。
そもそも体内に微量の放射性物質を取り込んだとしても、代謝されるものならすぐ体外に出るので問題ないし。
しかしおどろおどろしいマスク姿の写真を使って「放射能がくる」とやれば、知識のない人が
「なにかとんでもない事態になる」
と思ってしまうのは明白だ。
編集のプロであるアエラ部内でそれがわからないとは言わせない。
明らかにわかった上でやっている。
被災地周辺の観光・農業・酪農畜産・漁業などに風評被害を招き、ただでさえ苦しい被災地の経済に大きな打撃を与えることになる。
アエラ編集部は公式ツイッターで
「恐怖心をあおる意図はなく、福島第1原発の事故の深刻さを伝える意図で写真や見出しを掲載しました」
と謝罪している。
しかし表紙の意図を汲めば、明らかに恐怖心を煽って売ろうとしているのは明白。
私は編集者なわけだが、私でもそうとしか思えない。
事故の深刻さを伝えるのに
「放射能がくる」+「マスク写真」
はまったく不要だ。
普通なら損壊した原子炉写真を使って「被害甚大」とかコピーを被せるはず。
でもそれでは
「さんざんテレビに出てるので今さらインパクトがない。もっとインパクトを出せ」
と判断したということだろう、編集長が。
もうひとつ付け加えるなら、謝罪文にしたって、内容読む限り
「売れ線狙ったんだから物議を醸すくらいのリスクは当然。
謝っとけばいいや、売れれば」
的印象を受ける。
上っ面の文面で、真摯な反省は感じられない。
政治のような評価が難しい物ならともかく、はっきり正否が判定できる科学的な部分については、マスコミは正しい情報・正しい見方を提供しなくてはならない。
それでないと玉石混交のソーシャル情報と同レイヤーになってしまう。
事故が深刻なのはたしかだが、
「すぐにでも首都圏でマスクが必要な危機的事態になる」
と言わんばかりのデタラメ報道をしてどうする。
』
『
スポーツ報知 2011年03月28日 06時00分
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20110327-OHT1T00215.htm
野田秀樹氏「アエラの姿勢不安」自ら連載打ち切り
劇作家・演出家で、俳優も務める野田秀樹氏(55)が、週刊誌「AERA(アエラ)」で連載していたコラム「ひつまぶし」を、28日発売の4月4日号で自ら打ち切ることを明らかにしている。
「突然ですが、最終回です」
のタイトルで書かれたコラムでは、先週(28日号)の同誌が
「放射能がくる」
という大きな文字とともに、防護マスクの写真を表紙で大きく掲載したことに反発。
いたずらに読者の恐怖や不安を招いたことに強い疑問を抱き、連載を自分から辞めることを申し出たとしている。
先週のコラムで野田氏は、危機をあおる報道に対して警鐘を鳴らし、国民がもっと冷静になるべきという、表紙とは正反対の持論をつづっていた。
野田氏の関係者は
「自らが書いたことが(雑誌の内容と)あまりにも異なっていたことから、これ以上、続けられないと考え(連載中止を)決めたようです」。
対立する形で連載を辞めるが今後、AERA側と闘うつもりはない。
ただ、コラムの最後で野田氏は
「直感的に覚えた、このアエラの『現実』に対する姿勢への不安が消えません。
アエラという雑誌は何を目指しているのですか?」
と疑問を投げかけている。
28日号に関しては、発売直後から出版元の朝日新聞出版に苦情が殺到。
インターネット上などでも「不謹慎」などの批判がされたことから、同社はツイッターとホームページで
「福島第一原発の事故の深刻さを伝える意図で写真や見出しを掲載しましたが、ご不快な思いをされた方には心よりお詫び申し上げます」
との謝罪文を掲載していた。
◆野田 秀樹(のだ・ひでき)1955年12月20日、長崎県生まれ。55歳。
5歳の時に東京に移り住む。東大法学部在学時に劇団「夢の遊眠社」を結成。81年に中退。
83年、「野獣降臨」で岸田國士戯曲賞、86年に紀伊國屋演劇賞、90年には文化庁芸術祭賞を受賞。
92年、「夢の遊眠社」を解散。ロンドンに1年留学し、93年に企画製作会社「NODA・MAP」を設立。
01年、東京・歌舞伎座の「野田版 研辰の討たれ」で歌舞伎を初演出。
09年、東京芸術劇場の初代芸術監督に就任する。
』
== 東日本大震災 ==
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