2011年3月15日火曜日

東日本大震災:韓国・中国の原発、北朝鮮の核施設

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● 中国の原発状況 朝鮮日報より




朝鮮日報 記事入力 : 2011/03/15 09:28:18
http://www.chosunonline.com/news/20110315000027

東日本巨大地震:中国の原発、北朝鮮の核施設は安全か

 東日本巨大地震で福島第1原発の事故が起きたことを受け、韓国と接する北朝鮮、中国の原子力関連施設の安全性にも関心が集まっている。
 中国は現在13基の原発を稼働中で、さらに27基の建設を進めている。
 建設中の原発の相当数は西海(黄海)を挟んで韓国と向かい合う場所に設けられる見通しだ。
 北朝鮮は公式に稼働している原発はないが、これまで密かに核開発を進めてきたため、放射性物質が流出する可能性を否定できない。

 中国は現在、4カ所で原発を稼働している。
 これらはいずれも1994年以降に運転を開始したもので、8基は韓国と西海を挟んで向かい側の江蘇省連雲港市などに、残る5基は香港に近い広東省などにある。

 韓国と地理的に最も近い江蘇省などの8基は、ひとまず地震や津波という面では安全とされる。
 米地質調査所(USGS)の地震リスク評価でも安全地域に分類されている。
 また、「西海は水深が浅いため、津波が伝わる速度やエネルギーが急激に低下する」(イ・ヒイル地質資源研究院地震研究センター長)ため、津波の懸念も低い。

 しかし、これから完成するものも含め40基に達する中国の原発で問題が生じた場合、偏西風に乗って放射性物質が飛来することもあり得るため、影響は大きいと指摘されている。
 このため、韓国原子力安全技術院は最近2-3年間で全国の環境放射線監視施設を30カ所余りから70カ所に増やした。

 北朝鮮には国際原子力機関(IAEA)が監視対象としている原発はない。
 平安北道寧辺にある黒鉛減速原子炉は現在稼働を中断している。
 2008年6月に「核放棄」の意思を誇示するために原子炉の冷却塔を爆破して以降、寧辺の施設は「くず鉄に近い」(韓国安全保障当局者)という。
 このため、日本の福島原発のような爆発事故を起こす可能性はほとんどない。
 韓国政府当局者は
 「原子炉内にある使用済み燃料棒も核兵器の原料となるプルトニウムを抽出するための再処理プロセスを既に終えた。
 寧辺の原子炉から放射能が流出することはないだろう」
と述べた。

 しかし、寧辺の核開発施設の放射能汚染は深刻なレベルに達しているという。
 寧辺には原子炉のほか、核燃料棒工場、長さ180メートル、幅20メートル、6階建の再処理施設がある。
 ソウル大原子核工学科の黄一淳(ファン・イルスン)教授は
 「北朝鮮が放射能汚染物質をいい加減に処理したため、寧辺の汚染レベルは深刻なはずだ」
と指摘した。
 北朝鮮は1986年からこれら施設を稼働してきた。






朝鮮日報 記事入力 : 2011/03/14 10:47:47
http://www.chosunonline.com/news/20110314000036

【社説】韓国の原発、大災害への備えは十分か

 災害への備えは世界一といれる日本が、マグニチュード(M)9.0の地震と高さ10メートルの津波で大打撃を受けた様子を目の当たりにし、われわれは「韓国は果たして安全なのか」と思わずにいられない。
 日本列島は北米プレートとユーラシア・プレートに乗り、東側から太平洋プレートとフィリピン海プレートが潜り込んでくる場所にあるため、地震や火山噴火が絶えない。
 これに対し、韓半島(朝鮮半島)はユーラシア・プレートに乗っており、大地震の可能性は少ないという。

 だが、それは実際には確率の違いにすぎない。
 日本も、M9.0 の地震はここ100年間で初めてだ。
 その上、韓国は地震に無防備な国だ。
 耐震設計が義務付けられた3階以上、1000平方メートル以上の施設は全国に 107万カ所あるが、耐震設計が施されているのは18.4%にすぎない。
 M6、7ほどの地震に耐えられる建築物がどれほどあるのか、心配が募る。

 今回の地震は太平洋側で発生し、韓国には特に被害がなかった。
 もし日本の西側、東海(日本海)側で地震が起きていたら話は別だ。
 1983年に秋田県、93年に北海道でM7.7から7.8の地震が発生した際には、95~103分後に1~2.7メートルの津波が韓国東海岸の江原道・墨湖、三陟一帯を襲い、死者が発生し、船が破壊された。
 万が一、今回のように高さ10メートルの津波が東海を渡り押し寄せてきた場合、100分間で韓国政府と住民が大災害に備えられるかどうか、改めて点検する必要がある。

 最大の懸念は原子力発電所の安全だ。
 今回の地震で、福島第1原発1号機では炉心溶融が進み、3号機でも原子炉の冷却機能が失われた。
 炉心溶融とは、核燃料棒や減速材、冷却材がある炉心の温度が3000度を超え、溶けることを意味する。
 原子炉を迅速に冷却できなければ、出力が上昇し鋼鉄の格納容器までが溶け、放射性物質が大量に漏れ出す恐れがある。

 韓国の原発は、M6.5の地震に耐えられるよう設計されている。
 日本はM7.5~8.0の地震にも耐えられるよう設計しているにもかかわらず、福島から178キロ離れた震源地(深さ24.4キロ)で発生したM9.0の地震により、このたび事故が起こった。
 炉心溶融は、原発1基当たり1万年に1回の確率で発生するという。

 原発の安全を脅かすのは地震だけではない。
 フランスでは81年、原発に反対するグループが原発に向けロケット砲を発射する事件が発生した。
 01年 9月に米国で発生した同時多発テロのように、テロリストが航空機で衝突する可能性もある。
 原発のある地域に超大型台風が襲い掛かれば、どんな事態になるか想像がつかない。

 原発事故の可能性をゼロにすることはできない。
 そのため設計段階から、故障時に早期発見・修理し、事故が発生しても大きな被害を出さないようにする、何重もの災害対策システムが必要となる。
 韓国政府は全国に20カ所ある原発の事故早期警報システムを点検し、根本的な問題点に対するきちんとした対策を整えるべきだ。


 「震度 7.0」まで耐えられれば安全だろう。
 今回のようなのは特別事情たと思う。
 日本は回避できない自然条件を抱えている。
 もう原発を作ることはないといっていい。


朝鮮日報 記事入力 : 2011/03/14 10:49:10
http://www.chosunonline.com/news/20110314000038

東日本巨大地震:日本メディア「原発の安全神話崩壊」

 11日に日本を襲ったマグニチュード9.0の巨大地震と津波の影響で、東京電力の福島第一原発1号機の建屋が爆発し、放射性物質が漏れた。
 これを受け、日本のメディアは
 「政府が主張してきた日本の原発安全神話が崩壊した」
と報じた。
 日本が積極的に推進する原発輸出計画にも影響は避けられない見通しだ。

 日本は世界の原発市場で、資金力もさることながら、安全性を強みとしてきた。
 東芝、日立製作所、三菱重工業を中心とする日本の原発業界の技術力は、世界最高水準という評価を受けてきた。
 日本は昨年12月、韓国と競争を繰り広げたトルコの原発受注戦で、地震が多いトルコの事情を考慮し、
 「日本の原電は数多くの地震でも安全事故が発生したことはない」
という点を強調した。
 その結果、トルコとの覚書締結にこぎ着けた。
 さらに、昨年10月にはベトナムで原発2基の工事を受注し、今年に入ってからはブラジルとの原子力協定締結に向けた交渉に入った。

 しかし、福島での原発事故は、今後の日本の原発輸出プロジェクトにマイナスの影響を与える可能性が高い。
 13日付毎日新聞は、日本政府は日本の原発が安全だと強調してきたが、今回の福島での爆発事故で、「安全神話」が崩壊したと報じた。
 共同通信は、予想できなかった大地震だったが、炉心溶融が起きたという事実だけでも、日本の原発の安全性が大きく揺らぐことになったと伝えた。
 日本経済新聞は、放射能漏れを防ぐことができる二重三重の安全対策が準備されなければならないが、福島の原発はそれができなかったと指摘した。

 福島で起きた事故の前にも、日本では過去20年間に10回余りの原発事故が起き、安全性に対する懸念が指摘されてきた。
 2004年には福井県の関西電力美浜原発の原子炉で蒸気漏れ事故が起き、5人が死亡している。
 専門家は今回の事故を契機として、日本の原発の安全性に対する懸念がさらに高まることを懸念している。


 地震が韓国を襲ったときの一般的な被害状況を報じた記事がサーチナニュースにありました。


サーチナニュース 2011/03/15(火) 12:45
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0315&f=national_0315_094.shtml

「M6.5」の地震で死傷者「11万人」…ずさんな地震対策に懸念=韓国

  日本国内史上最大規模の地震で被害が拡大する中、韓国メディアは自国で地震が発生した場合のシミュレーション結果を相次いで報じた。
 マグニチュード6.5の地震がソウルを襲った場合、死傷者が11万人以上、10%以上の建物が全壊または半壊になるとの結果が出た。

  同シミュレーションは、2月に済州島の沖でマグニチュード5.2の地震が発生した直後に韓国消防防災庁が行ったもの。
 韓国で起こり得る最大規模をマグニチュード6.5とし、各地の人命被害状況や建物の被害状況などを予想した。
 韓国メディアが各地の予想結果を伝え、懸念を示した。

  ソウルの場合、
 「日本の100倍に近い核爆弾級の被害」
と予想するメディアもある。
 その理由として、ソウルの基幹産業の集中度が高く、耐震対策が遅れていることなどがあげられた。
 マグニチュード6.5の地震でソウルの死傷者は11万人に上り、10%以上の建物が壊れ、被災者は10万人を超えるという。

  韓国では1988年に初めて6階建て以上の建築物に対して耐震設計を導入、それ以前の建物は耐震構造がまったく導入されていない。
 建築物680 万棟のうち、耐震設計がなされているのは16万棟にすぎず、小中学校など教育施設さえ耐震設計基準を満たす建物はわずか13.2%に過ぎないという。

  壊滅的な被害をもたらしている東北地方太平洋沖大地震を受け、韓国では「わが国ももはや地震安全地帯ではない」と、無防備状態の地震対策に懸念が高まっている。


 地震の少ない国に地震がきたら大変です。
 自然災害は決して予見できないもの。
 そして、最大防御もできないもの。
 たとえば、今回の津波の最高高さは13mだという。
 果たして、これを想定して対策がとれるだろうか。
 まずはムリ。
 15mの堤防を海岸に造るなどということは、まず不可能。
 とすれば、自然との共存をどうやって計っていくかということになる。



[◆ 2011年03月16日]


中央日報 2011.03.16 11:22:53
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=138241&servcode=100&sectcode=110

【社説】日本原発事態、過敏反応は警戒すべき

大地震の影響で日本の福島第一原発事故はますます深刻な状況になっている。
 1-4号機で相次いで爆発が発生し、内部圧力を低めるために水蒸気を放出しながら周辺地域の放射線量が高まっている。
 5、6号機にも異常が生じた。
 日本はもちろん、隣国にまで原発に対する恐怖を呼び起こすのに十分だ。
 今は一寸先も見えない危機状況が続いている。

ひとまず日本政府は今回の事態が第2のチェルノブイリ事態になる可能性は小さいという立場だ。
 核燃料がある炉心は圧力容器-格納容器-原子炉建物の三重で保護されていて、これまで破損した部分は最も外側の原子炉の建物ということだ。
 実際、厚さ1メートル以上の鋼鉄コンクリートで作った格納容器が損傷したという公式報告はまだ出ていない。
 国際原子力機関(IAEA)も「内部のガスを抜き出しながら一緒に含まれた放射性物質が一部漏出しているが、深刻な段階ではない」と明らかにした。

いま世界の焦点は格納容器の圧力調節装置が損傷したという2号機に置かれている。
 海水の供給が中断し、核燃料棒が長時間露出したことで、炉心溶融が発生した可能性が排除できないからだ。
 もし格納容器が破損し、核物質が外部に流出すれば、大災難は避けられない。
 日本政府と東京電力はこうした最悪の状況を防ぐために必死に努力している。
 幸い、冷却水の供給が再開され、原子炉内部の水位は高まった。
 また外部で測定された放射線量からみて、本格的な炉心溶融が起きたり格納容器まで爆発した可能性は非常に低いというのが専門家らの分析だ。

福島原発事故をきっかけに、世界は原発建設の動きに慎重な立場に転じる雰囲気だ。
 国内で原発反対の声が出てくるのも当然の反応だ。
 しかし冷静に対処しなければならない。
 まず韓国の原子炉と旧型の福島原子炉は構造が違う。
 韓国の原子炉は熱だけを生産し、蒸気は別のところで生産するため、福島の一体型原発とは異なる。
 また韓国原発はマグニチュード6.5-7.0の地震に耐えられるよう設計され、大規模な地震が多い日本とは特性も違う。
 現実的に原発以外の代案もないだろう。
 太陽熱や風力発電は経済性が大きく落ちるし、いつまでも化石燃料に依存することもできない。

しかし東日本地震で原発の安全神話が大きく揺れたことは否めない。
 韓国政府が格別に気を配らなければならない部分だ。
 最初の爆発が起きた福島1号機は設計寿命を超え、10年間追加で運営しようとして事故を起こした。
 韓国の月城(ウォルソン)原発1号機も来年には30年の設計寿命を満たし、政府に継続運転を申請した状態だ。
 国民の不安感を減らすためには、月城1号機を含め、現在運営中の原発21基をもう一度徹底的に安全点検することが要求される。
 今回の事態で原発事故の被害は国境がないという事実が確認された。
 韓日中が共同で北東アジアの原子力安全を担保する新しい基準を用意する必要がある。

 中央日報に付帯している読者からの投稿を。

【私の意見 その1】

 お説の通り。
 原発事故は、自国民だけでなく周辺国にも被害を及ぼす。
 東電、福島発電所の事故は、激震には耐えたが津波に弱かったと言える。
 この点は、想定外と言い訳しても通らない。
 世界で最も厳しい安全基準(韓国基準の900倍=マグニチュード2差)と言われる日本の原発において、津波にその安全機能を奪われている。
 設計思想が、津波を軽んじていた結果だ。
 貴紙の、沸騰水型(東電)と加圧水型(関電)に安全に差がある、と言うような科学知識のなさを危惧する。
 まして、原発輸出は『先進国』の証明と言う意識では、危険を売っているようなものだ。
 原発は、受けいれる国のレベルも問われる。
 補修、保安運転技術の有無だけではない、国情の安定も安全のファクターだ。
 現在日本では、懸命に対応策をとっている。
 首脳が馬鹿でも、それなりに機能する日本の特徴で事故拡大を克服するべく働いている。
 貴国も、原発が人類に被害をもたらすことのないように望む。

【私の意見 その2】

 マグニチュードが1増えると地震のエネルギーは「約30倍」になり、2増えるとエネルギーは「900倍」になる。


 日本の科学技術力と高い安全基準をもってしても、観測史上最大の地震のエネルギー溜まりを、事前に感知することが出来ず、原発の水素爆発を防げなかったのは残念である。
 しかし、同じく原発が被災した 2007年の新潟中越沖地震(M6.8)の時の1000倍以上のエネルギーが襲っても、チェルノブイリのような原子炉爆発が起きなかったのはある意味奇跡と言える。
 M9.0という激震の最中でも"原子炉の制御棒が正常に働き"、最悪の事態だけは免れることができたからだ。
 今風に言えば、日本の原発は強運を”持っている”のだろう。
 水素爆発で原子炉建屋が吹き飛び、これによって放射能が漏れはしたものの、放射能の量は直ちに健康被害がでるレベルではなかった。

 韓国の原発は、この記事にもあるようにM6.5-7.0での地震に耐久できるよう設計上はされているよう。
 だが、重要なのはこのような大規模の地震から生まれる揺れの加速度(ガル)に耐え、原子炉の制御棒を正常に動作させることにある。
 韓国の原発は、いまのところその動作実績がない。
 設計上での楽観視は危険だ。



[◆ 2011年03月20日]


中央日報 2011.03.20 10:09:29
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=138340&servcode=400&sectcode=400

想定できる原発事故はすべて実験…韓国原子力研究院

 日本の福島で原子力発電所事故の収拾が続く中、17日に韓国の原子力研究開発拠点である大田(テジョン)の韓国原子力研究院を訪れた。
 140万平方メートルの敷地を持つ研究院には緊張感が流れていた。
 特に原子炉安全部門を担当する職員は11日の日本の原発事故から休みを返上して日本の状況把握と分析に忙しかった。

 白源弼(ペク・ウォンピル)原子力安全研究本部長は、
 「福島の原発事故に対する情報がとても制限的で分析をするのが困難だ」
としながらも、
 「想像を超越する災害のせいではあるが、基本的に第1世代原子炉の後進的設計のためである部分も大きい」
と話した。
 韓国の加圧型軽水炉は第3世代、第3.5世代原子炉で、電源が完全遮断された状態でも原子炉冷却機能が喪失しないようにする安全システムを備えているというのが研究院側の説明だ。
 日本と違い地震から比較的安全な地域にあるのも有利な点だ。
 それでも韓国の原発が安全に何の問題がないということはできない
 原子力研究院の主な任務のひとつが原子力発電の安全、すなわち事故や故障に関する研究だ。

 研究院左側にある高さ35メートルの総合エンジニアリング実験棟を訪れた。
 天井が高い大きな工場のような建物に入ると左右に巨大な実験装置が設置されていた。
 この実験棟を代表するのが高さ30メートルの巨大実験装置「アトラス」だ。
 世界3大原子力模擬事故総合実験装置のアトラスは、核燃料棒の代わりに電気を通じて蒸気を生産することを除いて原子炉と同じ構造を持った装置だ。
 既存の軽水炉の280分の1大きさだが、温度と圧力・速度は既存原子炉とまったく同じだ。
 設計基準内で起こりうる事故や故障をすべて実際に起こしてみる。
 あちこちについている1200個の計測器を通じて実験データを収集する。
 アトラスは2006年に竣工した。
 それ以前は部分別に事故実験をするほかなく、実際状況と類似した総合的な情報を得るのが難しかった。

 ソン・チョルファ熱水力安全研究部長は、
 「既存の第3世代原子炉と第3.5世代原子炉で発生しうる事故はすべてアトラスを通じて実験してみながら安全性を点検できる」
として
 「原子炉研究と開発のための必須施設」
と話した。

 総合試験棟すぐ横の「炉心溶融物冷却実験棟」に移動した。
 実験棟の中央に小型原子炉型の装置が置かれている。
 原子炉内の核燃料棒が熔解する重大事故に対する模擬実験をする所だ。
 模擬原子炉の中で摂氏2700度の温度で放射線が出ない劣化ウランを溶かして実際に炉心が熔解する事故のような環境を作ってみるところだ。
 核燃料棒が溶ける深刻な事故が発生した時に原子炉にどのような損傷を負わせるかを実際状況と同じ実験を通じて調べる装置だ。

 原子力研究所は安全性も優れ効率も高い第4世代原子力発電所も開発中だ。
 ナトリウム冷却高速炉と超高温ガス炉がそれだ。
 ナトリウム冷却高速炉は軽水炉とは違い水の代わりにナトリウムを冷却材と熱伝導体として使う原子炉だ。
 最大の長所は安全性だ。
 電力が供給されない状態でも冷却機能が維持されるシステムなので福島原発と同じ事故が起きることはない。
 経済性にも優れる。
 高速中性子を利用して使用済み核燃料を増殖してまた使えるため既存の原子炉よりウラン資源活用率が100倍以上優れている。
 核燃料を継続して使えば放射性毒性も既存の1000分の1まで減るという長所もある。

 キム・ヨンイル高速炉開発部長は、
 「1997年から開発をしてきた。まだ進むべき道は遠いが、2028年には初のナトリウム冷却高速炉を出せるだろう」
と話した。

 超高温ガス炉は石油の代わりに水素を主エネルギー源として使う「水素経済時代」を準備する原子炉だ。
 摂氏900度以上の高い熱を利用してクリーンエネルギーと呼ばれる水素を大量に生産できる。
 安全性が高いヘリウムを冷却材に使うため重大事故が起きても安全ということが強力な点だ。
 原子力研究所は2020年に初めての超高温ガス炉を完工し、2025年には商用化するという目標を立てている。

 キム・ヨンワン水素生産原子炉技術開発部長は
 、「水素生産は天然資源がほとんどない韓国で、技術だけでもエネルギー自立を成し遂げられる道だ」
と話している。


【私の意見】から

 「韓国の加圧型軽水炉は第3世代、第3.5世代原子炉で、電源が完全遮断された状態でも原子炉冷却機能が喪失しないようにする安全システムを備えているというのが研究院側の説明だ。」
 これは「嘘」です。

 今回と同じ様な原子炉停止時冷却系機能喪失事故は、加圧水型軽水炉(PWR)である米国スリーマイルアイランド原発(TMI原発)で発生しました。
 そう言う点で原発の安全性にはPWRも沸騰水型原発(BWR)も違いはありません。

 今回の福島第一原発の冷却系機能喪失は非常用電源(ディーゼル発電機)や給水ポンプの機能が想定外の大津波で破壊されてしまったからです。

 そう言うことで韓国の皆様、耐震設計もいいかげんな韓国の原発は福島と同じ条件で天災にあったら必ず今回とは比較にならないほどの大打撃を被りますよ。
 ところで、高速増殖炉や高温ガス炉の開発状況も述べられていますが、日本では高速増殖炉では実験炉「常陽」、原型炉「もんじゅ」、高温ガス炉では「HTTR」がはるか昔に建設完了ないしは運転されています。





== 東日本大震災 == 



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